5.かあちゃんの店の閉店のお手伝い

2023年3月末日、池島のかあちゃんの店が、建物老朽化による立ち退きのため、閉店となってしまいました。

 

閉店後、お店のものを全て片付ける必要があったため、片付けのお手伝いに行ってきました。

期限は3月末日から一週間との事で、三月末日と、その一週間後の計二回、片付けのお手伝いのため、池島へ渡りました。

かあちゃんの店店内
営業していた頃のかあちゃんの店
かあちゃんの店の店内

3月末日池島へ

三月末日、かあちゃんの店が最終日だったので、池島へ。

 

と言っても、三月に入って毎週のように池島に来てたので、実は三月四回目の池島です。

 

この日はかあちゃんの店が最終日なので、お客さんも多いだろうから、早く行かないと食事が出来ないかもと思いながらも、なかなか福岡を出れませんでした。

 

実は私たちの業種は、引っ越しシーズンである三月四月が一年で一番忙しい時期です。

そんな中で、毎週末池島へ行くための時間を作るために、『毎朝6時起き、深夜0時まで仕事をする』と決めて、一ヶ月間毎日そのルーティンで仕事をしていました。

 

ところで、一ヶ月の中で最も忙しい日は月末です。

オフィス内でするべき事務仕事が山ほどあります。

 

そして、かあちゃんの店の最終日は、そんな忙しいシーズンの中の、さらに忙しい月末最後の日。

この日のために僕は前日徹夜で社内で仕事をしていたのですが、忙しいシーズンと忙しい日が重なっているこの日は、目が回る忙しさで、なかなか福岡を出れませんでした。

 

寝る時間も食事する時間も惜しんで仕事をして、ようやく仕事が一段落して長崎の瀬戸港へ向けて車を走らせました。

向かっている途中も、有り難い事にたくさんの見積のご依頼が。

 

瀬戸港に着いたのは最終便の一本前の16時27分のフェリーが出る10分前でした。

瀬戸港に着くと、急いでフェリー乗り場で車を運ぶ手続きをし、車にパソコンを積んで来ていたので、フェリーが出発するまでの間、車の中でパソコンを使ってこの日に頂いたご依頼の見積書を作成。

池島で食事が出来るか心配

実はこの時思ったのです。

フェリーが池島へ着くのは16時55分。

かあちゃんの店には、最後の営業を惜しむ方々がまだまだたくさん居て、お店がいっぱいだったり、食材が品切れなどがあって、もしかしたら池島で食事が出来ない可能性があると言うことを。

 

何度か書いていますが、池島には食料を売っているお店がないため、かあちゃんの店で食事を摂る事が出来なければ、何も食べることが出来ないのです。

しかし、瀬戸港に着いたらとにかく仕事をしたかった事もありますし、フェリー出発の10分前の到着だったこともあり、付近で買い物している時間はなく、そのまま一か八か池島へ行く事にしました。

 

フェリーを一本遅らせれば、食料を買う時間はあったのですが、その選択はしませんでした。

 

と言うのは、この日はかあちゃんの店最終日と言うことで、宿泊施設がある池島中央会館は満室で宿泊が出来ないため、車をフェリーに載せて池島へ上陸し、車中泊をする必要がありました。

 

この時間の後の船は、神浦港は車が運べない地域連絡船ばかりで、次のフェリーは瀬戸港からの18時8分発、18時36分着の最終便だけです。

かあちゃんの店は平常時は18時閉店なので、それでは間に合いません。

 

それに、従業員や顧客の皆様が、池島へ行く自分のために時間を調整してくださったおかげで、せっかくこの時間に瀬戸港まで来れたのだからと、一か八かではありますが、16時27分発のフェリーに乗りました。

 

そしてもちろん、フェリーの中でもパソコンで出来る仕事を。

池島に到着すると、恐らくもう時間の余裕がないだろうと言うことで、フェリーが池島に着くまでの28分間必死でパソコンに向き合い、無事に当月のお仕事を終えました。

池島上陸

そんなこんな紆余曲折ありながらようやく池島へ上陸。

島に着くと、仲良くさせていただいてる方々に何人かにお会いしましたが、挨拶もそこそこにかあちゃんの店へ。

 

かあちゃんの店に着くと、店内にはやはり何人かのお客さんが。

 

池島に着いた時間が16時55分でしたので、この日池島発の船はあと二便。

17時35分発神浦港行きの地域連絡船と、18時40分発瀬戸港行のフェリーのみです。

 

そんなわけで、船の時間の関係もあり、僕が着いた時間にはお客さんは数名でしたが、朝から沢山の方が訪れていて、かあちゃんは休む暇もなく、料理を作っていたようでした。

 

加えて、この日は報道関係者もたくさん来られていて、自分がお店に着いた時かあちゃんは、料理を作ったり、インタビューに応えたりと、とても忙しくされていました。

ところで、最後の一か月は、かあちゃんの店のメニューは随分と減らして営業されていました。

 

それでも、かあちゃんお一人で、最後の一か月は、たくさんの方のオーダーを作っていたことを考えると、この数でも十分すごいことだと思います。

閉店の手伝い開始

そんなわけで、何とかかあちゃんの店に着いたのですが、実はかあちゃんの店の入っている、事前に決まっている池島総合食料品小売センターの閉鎖日の期限が迫っていて、僕自身が残りの日数の中で、お手伝いできる日も限られているため、着いたら早々に片付けのお手伝いを開始しました。

 

この日食事が出来ず、また食料品を買わずに池島に来たので腹ペコでしたので、かあちゃんに何か注文をしたかったのですが、まだお料理の提供待ちのお客様もいて、かあちゃんがとても忙しそうでしたので、とにもかくに片付けのお手伝いを。

とにかく、休みなく必死で作業をさせて頂きました。

この日は埼玉から来られている、池島の常連さんもおられ、一緒に片付けをしました。

 

そんなわけで、全ての提供待ちのお客様に料理が行きわたり、夕方になってかあちゃんの店閉店の時間がやって来ました。

閉店後店の外でインタビューを受けているかあちゃんの写真
閉店後店の外でインタビューを受けているかあちゃん

テレビ、新聞の関係者も引き上げました。

皆様は、宿泊施設のある、池島中央会館に宿泊するようで、そちらに移動されました。

 

余談ですが、それがためにこの日は、池島中央会館が満室で、僕自身は予約が取れず、泊まることが出来ませんでした。

 

それはさておき、とにかく閉店後は夜まで、かあちゃんの娘さんと、埼玉の常連さんと、それに報道関係の方々が皆帰った後もかあちゃんの店に一人残られた新聞社の女性記者の方と一緒に、片付けのお手伝いをさせて頂きました。

かあちゃんと、娘さんと、埼玉の常連さんと、僕
かあちゃんと、娘さんと、埼玉の常連さんと、僕(撮影は女性記者さん)

そしてすっかり周りが暗くなったころ、かあちゃんが皆のために、刺身を用意してくださいました。

かあちゃんの店で食べる最後の刺身
かあちゃんの店で食べる最後の刺身

皆さんで、池島で釣れた美味しいお魚の刺身を頂き、楽しくお話をしました。

 

あっという間に遅い時間になり、今日はここでお終い。

かあちゃんの店の最終日の最後です。

夜お店を閉めるかあちゃんの写真
夜お店を閉めるかあちゃん

その後、まだ島の銭湯が開いている時間だったので、銭湯に。

この時にはすでに池島東浴場が閉鎖になっていたので、島に唯一残っている池島港浴場に行きました。

 

そして、先述しましたが、この日は池島中央会館が満室で泊まれなかったため、僕は車中泊。

池島で車中泊をしている写真
真っ暗な池島で一人寂し車中泊を

この車には自作した折り畳みのベッドを備えているので、割と快適に眠れます。

趣味のモトクロスで遠征をする時用に作っていたのですが、まさか池島で役に立つとは。

 

なお、横にバイクがあるのは、走るために降ろしたのではなく、ベッドを出す際にバイクが邪魔になるので降ろしました。

本来は、燃費を考えると、バイクを置いて車だけで長崎まで来たほうが断然良いのですが、初めに書いた通り、お仕事が繫忙期の真っ最中で、かあちゃんの店の手伝いをする時間を確保するために、連日朝6時から深夜0時まで仕事していたので、二月にモトクロスに行った日以来、バイクを降ろす時間が全く取れませんでした。

 

連日のお仕事と、この日のかあちゃんの店でのお手伝いでくたびれたのか、夜外で猫ちゃんたちが騒いでいたのですが、いつの間にか寝落ちしていました。

夜の池島の猫たち

翌朝もお手伝い

朝は早くから目が覚めました。

車には発電機と電気ケトルがあるのでお湯が沸かせるので、コーヒーを飲んでいると、かあちゃんが朝早くから来られました。

 

昨日に引き続き、埼玉の常連さんと新聞社の女性記者さんも朝からお手伝いに来られましたので、かあちゃんと一緒に来られたかあちゃんの娘さんと、昨日に引き続き皆さんで片付けのお手伝いをし始めました。

 

写真は記者さんが撮影してくださっていたものです。

 

まずは腹ごしらえと言うことで、かあちゃんが、残り少ない食材を使って、美味しいごはんと味噌汁を作ってくださいました。

朝から力が出ます。

池島のかあちゃんが作ってくれたごはんとみそ汁
かあちゃんが作ってくれたごはんとみそ汁。力が出ます。

棚類は全て破棄のため全て解体。

食器は要るものと、これから使わない処分するものとに仕分け。

 

思い出に、と言うわけではありませんが、かあちゃんの店で使われていた食器類をいくつか頂きました。

お昼、かあちゃんがみんなの分のちゃんぽんを作ってくれました。

閉店後でもあり、昨日までにたくさんの食材が使われたために、残り少ない食材の有り合わせでのちゃんぽんなので、写真で見ると、通常時にお店で出されていたちゃんぽんに比べると、少し寂しく感じるかもしれませんが、味は格別のでした。

 

これが、かあちゃんの店で食べれる、本当に最後のちゃんぽんです。

かあちゃんの店での最後の食事風景
かあちゃんの店での最後の食事風景

写真は例によって記者さんが撮影してくださっていましたが、ほっと一息中で、なかなかの放心状態の顔をしています。

 

実はこの日、夕方過ぎに福岡で現場仕事が一件ありましたので、最終の一つ前の便のフェリーで戻らねばならなかったため、美味しいちゃんぽんをいただいたらすぐに、残りの作業をさせて頂きました。

フェリーの時間ギリギリまで作業をさせて頂き、お仕事のために池島を後にしました。

翌週、最後の片付け

本当は、三月の最後に片付けが全て終わればよかったのですが終わりきれませんでした。

 

建物の閉鎖まであと一週間猶予があるとのことで、その翌週最後の片付けのお手伝いにやって来ました。

ほとんど全てを運び出したのですが、島の方々、観光客が集っていたお店が、がらんと寂しくなりました。

全てを運び出した後のかあちゃんの店の写真その1
がらんと寂しくなりました
全てを運び出したかあちゃんの店の写真その2
もうほとんど何も残っていません

このお店で、色んな方と仲良くさせて頂きました。

美味しいかあちゃんの店の料理を楽しみに、池島に来ていました。

 

建物老朽化なので仕方ない事ではありますが、寂しいですね。

 

この日の池島は、港にとてもきれいな花が沢山咲いていました。

もうすっかり春です。

池島の港に咲いた花

かあちゃんの店は、残念ながら閉鎖になってしまいましたが、池島はとても静かで良い島ですので、皆様、今後とも是非池島へ足をお運びください。

 

なお、かあちゃんの店の奥の壁に皆さんがしていた寄せ書きは、建物取り壊し前に外され、今はひっそりと池島中央会館の二階に展示されています。

寄せ書きをした思い出のある方、池島にお越しの際は、是非池島中央会館に行かれてください。

ここだけの話ですが、かあちゃんの店で使われていた、島に住んでいた大工さんが作ったという椅子とテーブルもあります。

(なお、現在は池島中央会館は撮影禁止となっていますのでご注意ください)

 

それでは今回はこの辺りで。


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