廃番品の室内錠の取替え(その2)

このページは、廃番品の室内錠の取替えのページと、同じ工事なのですが、補足情報などが出てきたので、その2として、新たにページを作成致しました。

もう少し詳しく言いますと、初めてお電話頂いたお客様が、前ページの廃番品の室内錠の取替えのページを見て下さり、
「今、リフォーム工事をしている家が、ホームページに載ってる施工例と同じものが付いているので、取替えて欲しい」
と、お電話をして下さいました。

施工例のページは、1ページ作成するのに何日も掛かる事があり、大変ではありますが、お客様から、
「どの業者も対応してくれなくて困っていたので、ホームページを見て、同じ工事をしているところがあると知れて良かった」
と言う旨の事をおっしゃって頂いたので、作って良かったなと思った瞬間でした。

話が少し横道に逸れてしまいましたが、今回お取り替えするドアは、この3箇所です。

取替前の室内レバーハンドル錠(リビング)その1
リビングのドア
取替前の室内レバーハンドル錠(洋室)その1
洋室のドア
取替前の室内レバーハンドル錠(トイレ)その1
トイレのドア

三箇所とも、同じ空錠(カギの無いもの)がついています。

トイレのドアは、通常は、非常開錠のついたものや、開閉の表示がついたもの、あるいはその両方の機能がついたものを使うのが一般的ですが、ここのお家のトイレはなぜか、空錠です。

 

そんなわけで、交換時はここは非常開錠と表示が付いた表示錠にします。

旧ナショナル住宅のお家

お客様によると、旧ナショナル住宅(現パナソニックホームズ)との事でした。

 

前回、工事した時はそれが分からず、部品を探すのにかなり時間を要してしまいました。

と言うのは、錠前を作っているのは、WESTと言う錠前メーカーなのですが、今回のように、ハウスメーカー向けにOEMで作っている製品と、錠前メーカー(今回の場合はWEST)の純正の製品とでは、取り扱いが違います。

ハウスメーカー向けに作られた部品は通常、錠前メーカーのカタログには載っておらず、ハウスメーカー経由でしか注文が出来ないことが多いです。

なるほど、だからWESTのカタログに載ってなかったのか。

とは言え、もしナショナル住宅向けの物だと知っていたところで、どちらにせよ廃番だった事には変わりがないのですが、もう少し早く結論が出ていたかもしれません。

長すぎる台座

ここから先は、廃番品の室内錠の取替えのページにて紹介させていただいた内容と同じですが、とにかくこの今ついている錠前の長座が長すぎるのが問題です。

既存の商品で、どのメーカーを探しても、ここまで長い長座の物はほとんどありません。

 

唯一、長沢製作所と言う錠前メーカーから、これよりも長い長座の物がありますので、それにて対応するのですが、ここで一つ問題が。

取替後の室内レバーハンドル錠(トイレ)その1
長沢製作所の長座の錠前(こちらはトイレ錠です)

その問題と言うのは、錠メースと呼ばれる、ドアの中に埋め込まれる本体の部分の大きさが違うことです。

 

今ついている、WEST製の錠前のケースより、長沢製作所の物の方が小さいのです。

長沢製作所の錠ケースとWEST社の錠ケースの写真
長沢製作所錠ケース(左)とWEST社の錠ケース(右)。大きさが全然違う。

木扉の場合、小さいものを大きいものに変えるのは比較的容易です。

穴を大きく広げていけばよいからです。

しかしその逆で、大きいものを小さいものに変えるのは非常に大変です。

 

既存の錠前を外した後の大きい穴を隠し、かつ強度が落ちることの無いように留意しつつも、格好悪くならないように最大限気を使わねばなりません。

実際この問題のために、僕がこのホームページ内で作業内容と部品を載せているので、やり方がわかるにもかかわらず、ほとんどの業者がしきれなくて、当社に仕事のご依頼が回ってくるんだと思います。

施工内容の紹介

それではここから、施工内容の紹介をしていきたいと思います。

 

まず初めに、既存の部品を外していきます。

外した後、この大きな錠ケース用の切り欠き穴を隠す必要があります。

ここで再び、錠ケースの大きさの違いが判る比較写真を。

長沢製作所の錠ケースとWEST社の錠ケースの写真
新しく取り替える長沢製作所錠ケース(左)と取り外すWEST社の錠ケース(右)

この穴の大きさが違うために、段付き金具と呼ばれる部品を作成し、小さい長沢製作所の錠ケースに装着して大きさを合わせます。

段付き金具を作成しているところ
既存の錠ケースと大きさを合わせるための段付き金具を作っているところ

こうして、出来上がった段付き金具を新しく取り替える長沢製作所の錠ケースに取り付け、大きさを揃えたものが以下の写真です。

実際は全く同じ大きさではなく、既存のものと、ラッチボルト(レバーハンドルを下げると引っ込む、ドアを係留するための部品)の位置を合わせたり、強度の問題などもあり、段付き金具装着後の方が、少し大きくなります。

長沢製作所の錠ケースに段付き金具をつけたところ
既存のWESTの錠前とラッチボルトの位置を合わせる必要がある。

こうして作った段付き金具装着後の錠ケースに合わせて、ドアの方の穴を広げる加工をしていきます。

木扉にノミで穴を広げている
ノミを使い穴を広げる

段付き金具装着後の錠ケースに合わせて穴を広げるだけでなく、新しいレバーハンドル用にいくつか穴を追加して取付をします。

取替完了後

こうしてすべての作業を終え、新しいものに取替完了した後が、以下の写真です。

取替後の室内レバーハンドル錠(リビング)その1
リビングドア
取替後の室内レバーハンドル錠(リビング)その2
リビングドア
取替後の室内レバーハンドル錠(洋室)その1
洋室ドア
取替後の室内レバーハンドル錠(洋室)その2
洋室ドア
取替後の室内レバーハンドル錠(トイレ)その1
トイレのドア
取替後の室内レバーハンドル錠(トイレ)その2
トイレのドア
取替後の室内レバーハンドル錠(トイレ)その3
トイレのドア(室内側)
取替後の室内レバーハンドル錠(トイレ)その4
トイレのドア(施錠時)

こうして、旧ナショナル住宅の廃番品のWESTの室内錠の取替が無事に完了致しました。

 

費用的には、扉によって若干前後しますが概ね

空錠 →22000円(税込24200円)

表示錠→24000円(税込26400円)

です。

空錠や表示錠以外にも、間仕切り錠(非常開錠付きで表示のないもの)や、シリンダー付き間仕切り錠(鍵穴付きの物)がございます。

 

また、個数が増えればその分値引きもございます。

(今回は空錠2個と表示錠1個の計三個で、52000円(税込7200円)でした)

事前にLINEにて写真を送ってくださった場合は、さらに値引きがございますので、よろしければご利用ください。

 

それでは今回の施工例はこの辺りで。

カギの救助隊福岡のフリーダイヤル

 092-557-8869(福岡南本店)

ご予約優先(当日予約承ります)

営業時間10:00~20:00(受付18時まで)

定休日:土日祝日(土曜日は事前予約のみ)

カギの救助隊福岡警固オフィスの電話番号

警固オフィスにつながります。