室内引戸・襖に鍵取付

このページでは、室内の間仕切りで使われている引戸・襖に、鍵を新規で取り付けた工事についてご紹介させていただきます。

 

今回取り付けを行った引戸は、以下の写真のものです。

この四枚引き戸です。

 

室内で使われている引戸や襖に関しては、戸の厚さや板の強度などによって、最適な錠前が変わってきます。

そのため、必ずしもここで紹介する方法での工事となるとは限りません。

また、戸によっては取り付けが出来ない場合もございます事を、先にお伝えいたします。

 

 

ガラスが入っている引戸(ガラス入り障子)へ取り付ける場合は、違う工法となりますので、ガラス付き引戸に鍵の取付のページをご覧ください。

 

それでは、今回の引き戸の状態について説明いたします。引戸と言うより襖に近いかもしれません。

戸の厚みは3センチ以下の薄い引き戸が四枚付いています。

戸自体の厚みは薄いものの、板の厚みは分厚く、ネジが効く状態でした。

 

そのため、結論から先に申しますと、以下の部品を使って施工致しました。

今回の引戸(襖)に付けた鍵

引戸(襖)に鍵を付けたところ(室外側)
今回取り付けた鍵。これは室外側
引戸(襖)に鍵を付けたところ(室内側)
こちらは室内側の写真です。

面付本締錠の中でも、先が鎌状になっている面付鎌錠と呼ばれるものです。

呼び方は、メーカーによって違うのですが、ここでは面付鎌錠とさせて頂きます。

 

ただ、この面付鎌錠を付けたところで、真ん中の左右二枚の引き戸がそれぞれ固定されますが、この二枚セットになった引き戸自体がまだ左右に動いてしまいますし、外側にある残りの二枚もフリーで動いてしまうため、どこからでも中には入れてしまいます。

そのため、他の引戸も固定してやらねばなりません。

 

残りの引戸の固定の関しては、引戸の強度や材質、レールの位置などで、最適なものが変わってきますが、この引戸の場合は、オートラッチを使用して、固定することに致しました。

プッシュラッチ(オートラッチ)の写真
残りの引戸を固定するオートラッチ

オートラッチは上のボタンを押すと鍵がかかり、横のボタンを押すと、解錠となるものです。

 

それではここから、順を追って工事内容を説明していきます。

取り付け工事までの流れ

先ほどから何度か、引戸の条件によって、使用する部品や工事方法が変わってきますとお伝えしました。

毎回現地で引戸の形や強度、枠(レール)部分の大きさなどを確認して、都度都度最適な錠前選定していきます。

 

また、それだけではなく、その他にも、使う方の身長やニーズ、ご予算なども総合的に考慮しています。

 

そのため、実際に工事に入るまでにかなり時間を要します。

今回も、(何を、どこへ、どのような方法で取り付けるか)の答えを出すまで、40分ほど悩みました。

決定したらいよいよ工事の方に入って行きますが、工事にはさらに2~3時間要します。

 

ところで今回は、面付鎌錠の他に、面付本締錠も候補にあがっていたのですが、お客様と相談した結果、今回は面付鎌錠の方に決定いたしました。

面付本締錠を引戸に付けた例
こちらは面付本締錠。防犯レベルはかなり上がる。

面付本締錠は、本来はドア用の錠前です。

そのため、強度はかなり高く、また鍵穴には対ピッキング性能に優れたシリンダーを装着することも可能。

(面付鎌錠は、鍵が一般キーしか選択できない)

ただし、戸によっては取り付け出来ない場合もございます。

取付工事の説明

それではいよいよ工事に入っていきます。

 

今回は、引き戸の横に面付鎌錠を付けることになりましたので、その取り付け部分に鍵穴が入る穴をあけていきます。

取り付ける位置ですが、使う方の身長によって使いやすい高さが違うので、お客様と相談をして決めていきます。

面付鎌錠用の穴をあけているところ
相談の上で決まった位置に、鍵穴用の穴をあけていきます。

面付鎌錠は小さいため、この穴の位置をミスってしまうと、取り付け後に穴が露出してしまうため、引戸を取替せねばならなくなります。

そのため、かなり神経も使いますし、何より緊張もします。

 

こうして無事に寸分の狂いなく穴があきました。

面付鎌錠用の穴を開けたところ
無事に鍵穴用の穴があきました。

この穴を中心にして、錠本体を留めるネジ穴を作っていきます。

写真で言うと木枠の部分と、飾り紙が貼っている部分に一ミリの段差があるため、そのまま取り付けると、錠本体が斜めになり、見た目が悪いのはもちろん、錠本体へ負荷が発生し、寿命が短くなったり、鍵の開閉が重くなったりするため、平らになるようにプレートを作成しました。

 

こうして無事に面付鎌錠の取付完了です。

引戸(襖)に鍵を付けたところ(室外側)
取り付け完了後。これは室外側
引戸(襖)に面付鎌錠を付けたところ(室内側・解錠時)
こちらは室内側(解錠時)
引戸(襖)に面付鎌錠を付けたところ(室内側・施錠時)
こちらは施錠時です。

こうして無事に、面付鎌錠の取り付けが出来ましたが、このままではいけません。

残りの引戸を固定するため、オートラッチを取り付けていきます。

 

下枠のレールにオートラッチのラッチが入る穴をあけるのですが、入る位置が枠と畳との境界線ギリギリです。

畳に傷を入れてはいけないので、慎重に穴あけ作業を行いました。

オートラッチのラッチ用の穴
畳に傷を入れないよう、慎重に穴あけ致しました。

ラッチが入る受けの穴を作り、引戸にオートラッチ本体も取り付けます。

オートラッチの取り付け後(施錠時)
オートラッチの取り付け後(施錠時)

オートラッチは、上のボタンを押すと施錠となり、横のボタンを押すと、パチンと音がしてラッチが戻り、解錠となります。

オートラッチの取り付け後(解錠時)
こちらは解錠時。

奥に見える透明のゴムは、全部の戸を開けた時、他の戸のオートラッチと当たるので、傷防止のために貼りました。

 

残りの二枚の引き戸にも同じように、オートラッチを付けていきます。

(面付鎌錠がついていない三枚全部オートラッチが必要)

残りの三枚にオートラッチ取り付け後
面付鎌錠の付いていない三枚全てにオートラッチが必要。

ちなみに、上枠レールと引戸の間に隙間がかなりある場合は、鍵をかけても戸を抱えあげられて、引戸ごと外される恐れがあるため、上枠レールに外れ止めを施す必要があるあります。

 

ですが今回は、上枠レールと隙間がほとんどなくギチギチでしたので、外れ止めの必要はありませんでした。

上枠レールと取り付けた外れ止め
上枠のレールに隙間が多い場合、外れ止めが必要となる

こうして全ての工事が無事に完了いたしました。

金額についてですが、引戸の材質・戸の厚み・板の厚み・枠の大きさや、お客様のご要望にによって、取り付けれる錠前が変わってくるため、都度都度確認が必要となります。

 

今回の四枚引き戸と同じケースの場合は、

面付鎌錠の取付一箇所(鎌が引っ掛かる部分はL型の受け金具使用)

オートラッチの取り付け三箇所

の合計で32000円(税別)前後でした。

 

事前にLINEにて写真を送って頂けると、割引もありますので、引戸や襖に鍵を取り付けをお考えのお客様は、ぜひLINEをご利用ください。

 

最後になりますが、ガラス付き引戸に鍵の新規取付のページに、他の施工方法を載せておりますので、ご覧ください。

ガラス付き引戸に鍵の新規取付のページ

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