サムラッチ錠の取替(3)

空錠タイプのサムラッチ錠
サムラッチ錠に鍵穴が付いていない空錠タイプ

今回ご紹介いたしますサムラッチ錠は、鍵穴がない空錠タイプのサムラッチ錠です。

 

これまでは鍵穴がついたサムラッチ錠の施工事例を載せておりましたが、このページでは鍵穴のない空錠の施工例を載せていきます。

鍵穴が付いているサムラッチ錠とは、以下の写真のようなタイプで、こちらの方が数は圧倒的に多いです。

長沢製作所のサムラッチ錠
鍵穴が付いているサムラッチ錠の例

鍵穴が付いているサムラッチ錠の取替をお考えの方は、以下の写真を参考に、サムラッチ錠の取替(1)もしくはサムラッチ錠の取替(2)のページをご覧ください。

サムラッチ錠の彫り込み錠と面付錠の比較画像
彫り込み錠と面付錠。彫り込み錠の方は(1)を、面付錠の方は(2)をご覧ください。

空錠タイプのサムラッチ錠の施工例

それではここから、サムラッチ錠自体に鍵穴が付いていない、空錠タイプのサムラッチ錠のお取替えの施工例を載せていきます。

 

空錠は鍵がかけれないので、玄関等で使用する場合は、空錠と違うところに別途鍵穴が付いているかと思います。

木製ドアについたサムラッチ錠
サムラッチ錠と別のところに鍵穴が付いている。

今回はこの空錠タイプのサムラッチ錠が故障のため、同じ空錠タイプのサムラッチ錠に取り換えていきます。

また、それに合わせて、鍵穴も防犯性能の良いものに取り換えていきます。

空錠タイプのサムラッチ錠
取替え前の写真
空錠タイプのサムラッチ錠の取替工事の施工後
取替完了後の写真

このように今回は、空錠タイプのサムラッチ錠を、新しいものにお取替えを致しました。

 

この工事は、穴あけ加工をする箇所が多く、また後述しますが、取付位置をミリ単位で調整する必要がありましたので、かなり大変な工事でした。

 

なお、同じ空錠タイプのサムラッチ錠に交換ではなくても、レバーハンドルタイプや、デジタルロックへ変更することも可能です。

サムラッチ錠からレバーハンドル錠に
空錠タイプのサムラッチ錠をレバーハンドルに替える事も可能です。

レバーハンドルに切り替える工事をご希望の方は、使いにくい錠をレバーハンドルに(2)をご覧ください。

穴あけ加工

サムラッチ錠は色々と種類があり、取替の方法もまたいろいろとあるため、随分と横道にそれてしまいましたが、ここからは、空錠のサムラッチ錠から、同じく空錠のサムラッチ錠に取り替えた時の工事について紹介していきます。

 

今回は、空錠タイプのサムラッチ錠だけでなく、鍵穴も防犯性能の良いタイプに替えるため、鍵穴も全て取り外しました。

サムラッチ錠一式を取り外したところ
すべての部品を取り外したところ

側面には、ラッチが入っていた穴があるのですが、外してみて、この穴を利用することができないことが判明しました。

この穴が使えたら、ドアに穴あけ加工する箇所も少なく済み、楽だったのですが・・・

サムラッチ錠のラッチが入っていたところ
緑の丸の部分は、ラッチが入っていた場所。これが使えれば楽だった。

仮にこのラッチが入っていた穴を利用して、組み立てるとどうなるのか、仮組してみます。

サムラッチ錠を仮組したところ
ラッチの穴を利用して仮組みするとこんな感じです。

お分かりになられますでしょうか。

この位置だと、上は鍵穴の入る穴に近すぎて、下はもともとあったサムラッチ錠の跡が出てきてしまいます。

 

下の方は見た目が悪く、上の方は穴に干渉していないから一見良さそうに見えますが、上に付ける鍵穴にも装飾が施されているため、このまま取り付けすると、そのシリンダー(鍵穴)の装飾部分と、サムラッチ錠の装飾部分が干渉し、見た目が悪くなってしまいます。

 

鍵穴とサムラッチ錠の間が近すぎたり接触していたら格好悪いので、ある程度の距離は離しておきたいです。

別の家の空錠タイプのサムラッチ錠
他のお家の空錠タイプのサムラッチ錠
ゴールのサムラッチ錠
どのサムラッチ錠も上の鍵穴とは距離が離されている

改めて、今回取り付ける空錠タイプのサムラッチ錠を仮組した写真を見ると、この位置にサムラッチ錠を付けてしまうと、上にある鍵穴と引っ付いてしまい格好悪くなると言うことがお分かりいただけるでしょうか。

サムラッチ錠を仮組したところ
この位置に取り付けると上の鍵穴と引っ付いて格好悪い。

事前に図面などがあれば、取り付ける前にラッチの位置が使えないなどが分かるのですが、古いサムラッチ錠だと、図面が残っていないことがほとんどです。

メーカー自体が無くなっていることもあります。

 

このあたりが苦労するところです。

新しくラッチが入る穴を作り直します。

お客様にこの穴を利用した位置だと、上の鍵穴の装飾模様と接触し、下に前の装飾錠を外した跡が出てきてしまう事を説明し、きれいな取り付けをするためにはラッチの位置をずらす必要がある旨説明し了承を得ました。

 

もし、このラッチの穴の位置がそのまま使えたならば、仮組みのため、ゆるくつけているこの新しいサムラッチ錠のネジを、キチンと適正な力で締めこんでいけば完成で、あっという間に作業は終わっていたのですが・・・

 

しかし、先述したとおりの理由で、格好良く取り付けるために、仮組みしたサムラッチ錠を再び外します。

サムラッチ錠一式を取り外したところ
再びサムラッチ錠を外しました。

そして、もともとあったラッチの位置より少し下の位置にラッチを入れる穴を作っていきます。

 

この穴が全ての基準点になるのですが、実は新しく付けるサムラッチ錠のプレートの大きさがそこまで大きいわけではないので、この基準となる穴あけ位置が、少し上だと、もともとあったサムラッチ錠の下側の跡が隠しきれず出てくるし、少しでも下だと、今度は上側の跡が隠れずに出てきます。

 

そのため、ラッチを入れる位置は、ミリ単位で調整しました。

一番ここが神経を使いました。

新しいラッチが入る穴をあけているところ
ラッチが入るための穴の位置はミリ単位の調整でした。

ラッチを入れるための穴を作ったら、今度はサムラッチ錠の取付柱などが入る穴も作っていきます。

 

下の写真は、穴をあけ終わったところの写真です。

新しいサムラッチ錠用に開けた穴
新しいサムラッチ錠の為に穴をあけ終わったところです。

穴あけ前の写真と比べると、どこに穴を追加したかお判りいただけるかと思います。

サムラッチ錠一式を取り外したところ
穴を追加する前の写真。

新しいサムラッチ錠の取り付け

こうして新しいサムラッチ錠用の穴開け加工がすべて終わったので、新しいサムラッチ錠を取り付けていきます。

新しいサムラッチ錠を付けたところ
新しいサムラッチ錠を取り付けたところ。

無事に、前のサムラッチ錠を外した跡が隠れました。

 

ただ、ドアを閉めた時には見えなくなる部分ではありますが、前のサムラッチ錠のラッチが入っていた穴は開いています。

前のサムラッチ錠のラッチの穴が残っている
前のラッチが入っていた穴が残っている。

この穴は、最後にプレートを作って隠していきます。

 

そして、ドアのラッチの位置が変わったと言うことは、ドア枠側のラッチが入る穴の位置も、それに合わせて変えてあげねばなりません。

 

変える前の写真がないので、新しく穴をあけなおして、受け金具を取り付けた後の写真を載せます。

 

少しわかり辛いかもしれませんが、上下二枚あるステンレスの受け金具のうちの下の方が、新しいサムラッチ錠のラッチ用に穴をあけて取り付けた受け金具で、その上の木の地肌が露出しているところが、もともとあったサムラッチ錠の受け金具を外したところです。

新しく取り付けた受け金具
木の地肌が出ているところが、前有った受け金具の位置

この前の受け金具があった場所も、外から見えるところではないのですが、穴隠しのプレートを作成して取り付けます。

 

下の写真がそのプレートを取り付けたところです。

前の受け金具があった穴を隠したところ
プレートを作って前の受け金具の穴を隠しました。

ようやく完成

こうして、全ての部品を取り付けて、いよいよ完成です。

空錠タイプのサムラッチ錠の取替工事の施工後2
空錠タイプのサムラッチ錠の取替工事の施工後

前付いていたサムラッチ錠を外した時の跡も無事に隠れました。

鍵は、防犯性能に優れたディンプルキーです。

 

四本付属してきます。

長沢製作所のサムラッチ錠の鍵
防犯性能の優れたディンプルキー

室内側はこんな感じです。

新しいサムラッチ錠の室内側の写真
室内側の写真です。室内側も親指で操作するサムラッチ。

そして、穴が開いたままだった、前のラッチが入っていた部分の穴も、プレートを作って無事に隠しました。

前のラッチの穴を隠したところ。

こうして、全ての作業が完了です。

空錠タイプのサムラッチ錠の取替工事の施工後(遠景)

今回は、同じ空錠タイプのサムラッチ錠から空錠タイプのサムラッチ錠への交換でした。

今回の工事では、かなり穴あけ加工が必要でしたが、今開いている穴の位置によっては、加工が必要ない、あるいは少しの加工で済む場合もあるかもしれません。

 

加工の量で費用は変わってきますので、サムラッチ錠のお取替えの場合は、都度都度の見積もりとなります。

 

サムラッチ錠のお取替えをご検討中のお客様は、LINEにて写真を送っていただけると、値引きもありますので、どうぞご利用ください。

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それでは今回の施工例はこのあたりで。

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