車上荒らしの手口

先日、車上荒らしの被害に遭い、鍵と住所がわかるものが一緒に盗まれてしまったので、急いで鍵交換をしたいとおっしゃられるお客様からご依頼を頂き、福岡市内のとある場所へ鍵交換に行って来ました。

 

そこで、車上荒らしの手口について思うことがありましたので書いていきたいと思います。

 

八年ほど前、このコラム内で車上荒らしに注意と言う記事を書きましたが、最近の犯罪の手口を踏まえて書き直そうと思い、再度書きました。

また、最近とある現場で一緒になった方が、防犯意識の低い方でしたので、その事も書こうと思います。

内容が一部八年前の記事と重複している部分もありますが、ご了承ください。

 

車上荒らしに遭いやすい状況

ところで、どういう人が車上荒らしの被害に遭いやすいかと言えば、ズバリ、車の外から車内を見て、見えるところにカバンを置いている方です。

 

外から見えるところにカバンを置いてたら車上荒らしに遭うから、見えないところにカバンを隠すのは当たり前だろう。

と、自分はずっと思っていたのですが、いまだに例えば大型スーパーの駐車場で車を停めた際などに、ふと周りを見渡すと、ある一定数、カバンを見える範囲に置いたま駐車している車を見かけます。

 

狙ってくださいと言ってるようなもんです。

 

また、車上荒らしの被害に遭いやすい状況と言うのもあります。

それは、暗い場所に駐車されていて、一度車を停めると持ち主がなかなか戻ってこないと思われる状況の時です。

 

たまにニュースなどで、花火大会を観に来た人の車数台がガラスを割られ、車上荒らしをされたというのを目にすることがあると思います。これなんかは、正に一度停められると、持ち主がなかなか戻って来ないと思われる状況です。

 

また、夜景スポットで、車を停めたところから延々と暗い道を歩いた先にある所なども挙げられます。

その車を停めたところが、明るかったり、それなりに人や車の出入りがあれば問題ありませんが、人気が無く暗いところだったりすると、一度夜景観に出たらなかなか戻ってこないと思われる場所なので、狙われやすいと言えるでしょう。

車上荒らしの手口

車上荒らしの手口と言えば、鍵穴をドライバーでこじ開けると言う手口もありますが、ガラスを割るという手口もあります。

 

余談ですが、鍵屋の仕事をしていると、バイクや車の鍵穴が壊れてしまっていて、どうしようもないと言う現場にあたることがあります。

そんな現場で稀に、すぐに動かさねばならないので、とりあえず鍵穴を壊してくださいと言われることがあります。

他に方法がなく、また緊急性がある場合は壊すのですが、最近の車はピンも分厚くなっているので、なかなか壊れなくなっています。

 

そういうためか、鍵穴をこじ開けると言う手口よりも、ガラスを割られてしまうケースもあります。

 

ガラスを割る際には、大きなハンマーは必要ありません。

近年、車内からの緊急脱出用のガラスを割るハンマーを車載しておられる方もおられますが、そのハンマーは小さいものではありますが、もっと小さいもので、音も少なくガラスを割る工具があります。

どういう工具かは、防犯上の観点からここに載せるわけにはいきませんが、それを持って来られると、皆様が思っているより簡単にガラスが割られてしまいます。

他にこんな手口に遭遇したことも

ここからはまた余談ですが、こんな手口の被害に遭遇した車を見た事があります。

 

それは、自分がこのカギの救助隊福岡を始める前の話です。

プロフィールにも書いた通り、僕はこの鍵屋と言う職業で独立する前は、ロードサービスの会社に勤めておりました。

 

その時に、とある自動車保険会社様から、貸し出している車が車上荒らしに遭ったので、レッカー車にて搬送してほしいと連絡が来ました。

 

行ってみると、現場は福岡市内のとある海沿いの住宅街の中にある駐車場でした。

その駐車場は海沿いと言うことで大通りからは何本も離れた細い道沿いにあり、夜は真っ暗になるような場所でした。

 

車の状態はと言えば、ボンネットがバール何かでこじ開けられ、ぐちゃぐちゃにされていました。

また、ガラスも割られていました。

聞くところによると盗まれたのはカーナビとの事でした。

 

あれは酷かったですね。

ボンネットにガラス、それにカーナビを無理やり盗むため、ダッシュボードもぐちゃぐちゃの状態でした。

一体いくら修理費がかかるのだろうかと思いました。

 

ボンネットをこじ開けたのは警報機が鳴るのを嫌って、バッテリーを外すためだったとは思いますが、最終的にガラスを割るのであれば、ガラスを割って車内に手を入れてボンネットを開けるレバーを操作すれば済むだけの話だと思うのですが。

 

十数年前の話でありますし、そのレンタカーは大衆的な軽自動車であったこともあり、その当時の軽自動車のレンタカーにそんな高級なカーナビが付いていたとも考えられず・・・

また、ボンネットをぐちゃぐちゃに壊して、ガラスも割って、ダッシュボードもバキバキに割っている事を考えると、犯人は行き当たりばったりで犯行に及んでおり、また知能的にも、ちょっと選ぶ言葉が難しいような犯人だったかもしれません。

 

これは特殊な現場でしたが、車を一晩停める時は、真っ暗な駐車場は避けた方が良さそうです。

こんな人は論外

数年前、何日もかかる現場で、出張で四国から出てきたという人と、数日間現場で一緒だったことがあります。

休憩時間一緒にコンビニにその人の車で行ったことがあるのですが、その人はいつも、車に鍵をかけないどころか、エンジンをかけっぱなしでコンビニへ入っていきます。

 

「鍵も開いたまま、エンジンもかけたまま車を離れるなんて有り得ない。

いつ車が盗まれてもおかしくないから、ちゃんとキーを抜いてドアの鍵はかけるべき」

と何度か注意したのですが、

「四国ではいつもこうやってエンジンかけっぱなしで買い物に行くが、盗まれたことはない」

と言ってました。

 

何度も注意してやっと鍵をかけるようになったのですが、エンジンキーを挿したまま車を離れるなんて論外ですね。

 

時々、福岡県警の防犯情報で、コンビニの駐車場で車が盗まれたと出てくるのですが、きっとこんな感じでエンジンキーを挿しっぱなしだったのではないかと思います。

 

余談ですが、車を盗まれたとして、犯人がその車を使って事故を起こした時は、持ち主にも、車が盗まれないように適切な処置をしなかったということで処罰が課される可能性があります。

話は逸れましたが・・・

車上荒らしも含め、年々犯罪の件数が増えているので、その啓発の意味も込めて、長々と書いてしまいました。

近年では、バス停にカバンを置いて、時刻表を見て振り返ったらもうカバンがなかったなんて事も日常的に起こっています。

 

今回は車上荒らし中心に書きましたが、皆様もぜひ、防犯意識を高めて犯罪の被害に遭わないよう、お過ごし下さい。

 

それでは今回はこの辺りで。

カギの救助隊福岡のフリーダイヤル