お年寄りの深夜徘徊など防止のため、室内鍵の取り付け例

このページでは、室内側から鍵が容易に開かないようにするために、室内側に鍵を付けると言う施工例を載せていきます。

 

と言っても、現在お使いのドアや錠前によっては、簡単に変更できる場合と、かなりの加工を要する場合や、また全く取り付けが出来ないドアもあります。

ここでは交換や取り付けができる場合のいくつかのパターンを載せて行こうと思います。

室内側に鍵穴を取り付けた例
室内側に鍵穴を取り付けた例

室内側を鍵にするデメリット

まず初めに、室内側をサムターン(ツマミ)ではなく、鍵にする場合のデメリットについてお知らせします。

 

一般住宅のドアを、室内から鍵を挿し込んで開け閉めする、いわゆる室内鍵にした場合、以下のようなデメリットがありますので、注意が必要です。

 

そのデメリットとは、災害時に避難する際に手間取ってしまうリスクがあるという事です。

 

ドアを開けるために鍵を室内側から開ける際は、通常サムターン(ツマミ)を回すと開けることが出来ます。

しかし、室内側をサムターンではなく鍵穴にした場合は、鍵を挿し込んで解錠せねばなりません。

 

通常時では、鍵を挿し込んで解錠して外を出ると言うことで問題ないと思います。

ところが、地震や火災などで緊急に外に避難せねばならないと言った場合、人間はどうしてもパニックになりますから、その際に冷静に鍵を挿し込んで、解錠して外に出られるかと言う問題があります。

 

一戸建てなどで、窓や勝手口など、玄関以外に外に出られる箇所が何箇所かある場合はそれでも問題ないかもしれません。

しかし、マンションの高層階などで、出口が玄関に限られている場合は、注意が必要です。

 

そのため、緊急時の事について、よく考えて室内側を鍵にするかどうかを決める必要があります。

マンションの場合、簡単に交換できる場合がある

マンションの場合、室内側のサムターンを、鍵穴に変えることで簡単に対応できる場合があります。

一方、結論から先に申しますと、戸建の場合、簡単に取替ができないことがほとんどです。

もちろん、マンションでも、その物件で使われている錠前の形式によっては、簡単に対応が出来ない場合もございます。

 

簡単に室内側を鍵に変えれる錠前は、以下のようなタイプの錠前です。

ケースロックの写真
レバーハンドルとサムターンが独立しているタイプ
本締錠のマンションの写真
鍵穴およびサムターンだけが露出しているタイプ

マンションで上記のようなタイプの錠前を使っておられる場合は、サムターンをシリンダー(鍵穴)に取り換えられる場合が多いです。

一方で戸建ての場合は、上記のようなタイプでも、サムターンをシリンダーに変更することが出来ない場合がほとんどです。

 

簡単に交換できるタイプの一例では、レバーハンドルタイプのものならば、

美和ロックのLA・MA LAF LDLDSPやゴールのLX LGなどがあります。

一方で同じレバーハンドルタイプですが、美和ロックのLSP LE LZやゴールのTXなどは、サムターンがシリンダーを留めているため、サムターンを外すとシリンダーが外れるため、交換が出来ません。

 

続いてシリンダー及びサムターンだけが露出しているタイプで、簡単に交換できるタイプは、

美和ロックのDA DAF BH DZやゴールのHD LDなどがあります。

美和ロックのLE TE ゴールのAD DKDなどは交換が出来ません。

サムターンが交換できないものは、錠前を追加

サムターンをシリンダーに交換できない場合は、ドアにもう一か所錠前を追加する必要があります。

 

下の二枚の写真は、使いやすい位置に錠前を追加して、室内側を鍵穴にした例と、使いにくいドアの下の方に錠前を追加して、室内側を通常のサムターンにした例です。

室内側に鍵穴を取り付けた例
室内側に鍵穴を取り付けた例
ドアの下のほうにサムターンを設置した例
ドアの下のほうにサムターンを設置した例

この例で追加した錠前はどちらも美和ロックのDAと言う本締錠です。

DAは、シリンダーでもサムターンでもどちらでも選択可能です。

DAは施工方法によって、室外側シリンダー・室内側サムターン、室外室内側どちらもシリンダー、室外側には鍵穴を作らず完全に内締まり錠(室内側からしか操作が出来ない)化して、室内側をシリンダー、室内側をサムターンなど、色々なパターンに出来ます。

 

一枚目の写真は外側に鍵穴を作らず、内締まりとして、室内側をシリンダーにした例ですが、室内側をシリンダーにすると、鍵がないと開けれないため、鍵を使用して施錠した後、鍵を隠しておけば、深夜徘徊などで、不意に外に出ていかれる心配はありません。

 

一方で、冒頭で書きました通り、室内側をシリンダーにすると、地震や火災などの災害時に、避難が遅れる恐れがあります。

 

そこで、シリンダーにせず室内側をサムターンにし、サムターンを手の届きにくい場所に設置したのが二枚目の写真です。

この例では、対象となるお年寄りが、屈んでまで鍵を操作しない方なので、下に取り付けしました。

 

下だと開けられて外に出ていかれる心配はある場合、上のほうに取り付ける方法もあります。

 

なお、先ほど説明したとおり、DAはシリンダー・サムターンどちらでも選択可能ですので、とりあえずサムターンで使用してみて、サムターンだと開けられてしまうことが分かった場合に、後からサムターンをシリンダーに変更することが可能です。

美和ロックの本締錠のサムターンとシリンダー
サムターン・シリンダー、どちらでも対応可能

美和ロックDA取り付けの施工例

それではここから、美和ロックの本締錠DAをドアに追加していく工事を軽く紹介致します。

本締錠取り付け前のドア
施工前のドア

このドアに、錠前を取り付けるための穴を開けていきます。

美和ロックDAを取り付ける穴を開けたところ
錠前取付用の穴を開けたところ

開けた穴に錠前を取り付けて完成です。

本締錠取り付け後のドア
錠前を取り付けたところ

ちなみにこの例では、内側のみの内締まり錠としてではなく、玄関の防犯レベル強化のため、外側に鍵穴がある補助錠として取り付けを行いました。

本締錠取り付け前の外側写真
取り付け前の写真
本締錠取り付け後の外側写真
本締錠DAの取り付け後の写真。外側に鍵穴を付けました。

これで、錠前の追加工事の紹介を終わります。

 

お年寄りの深夜徘徊による不慮の事故などは不安です。

が、一方で深夜徘徊防止だけの観点だと、室内側にもう一つ追加することはデメリットもありますので、取り付け前に事故防止のメリットとデメリットをよく検討する必要があります。

 

また、ドアの材質や形状によっては、今回のように本締錠DAを取り付けることが出来ない場合もございます。

カギの救助隊福岡の出張エリア内のお客様で、錠前を追加をお考えの方はお気軽にお問い合わせください。

 

福岡地区以外の方は、各業者によって考え方や作業の得意不得意がありますので、業者によってはここで紹介した方法以外のほうが最適な場合もございますので、お住いのエリアのお近くの業者に相談されてみてください。

 

それでは今回の施工例紹介はこの辺りで。

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