遺族立会いでの金庫の鍵開け

 

鍵屋の仕事と言うのは、因果な商売でありまして、普段人が関わることのない、人の裏側を見ることがあります。

 

 

 

今回はその一つ、ご遺族の方々立会いでの金庫の鍵開けのお仕事をご紹介いたします。

 

 

 

 

金庫の鍵開けimg

鍵屋が呼ばれる状況とは

 

どういった状況で鍵屋が呼ばれるのでしょうか。

 

 

 

その多くは、その金庫の持ち主である、主が亡くなった時。

 

 

 

あと、たまにあるのが、主がご病気で危篤状態の時。

 

 

 

いずれにしても、親族がたくさん揃う中で鍵開け作業が行われます。

 

 

 

独特な雰囲気に圧倒されます。

 

ちょっと想像してみて下さい。

 

 

静まり返った部屋で、あなたは金庫を前に座り、鍵開けの作業をしています。

 

 

 

その後ろには喪服を着たたくさんのご親族がずらりといて、じっと鍵開けの作業を見守ると言うより、見張っています。

 

 

 

異様な光景でしょう??

 

 

 

 

時には玄関に入った時からなんとも言えない雰囲気の時もあります。

 

 

 

ピンポンを鳴らし、

 

 

「お待たせしました、カギの救助隊福岡です」

 

 

とお伝えし、玄関をお開けすると、中に居た、たくさんの人から笑顔で迎え入れられる事があります。

 

 

当然、ご依頼の時点では、親族立会いの鍵開けなどと言う話などなく、この状況になって

 

 

 

(あぁ、例の状況での鍵開けか)

 

 

と気づきます。

 

 

 

そしてたくさんの方々から

 

 

「ささっ、鍵屋さん、こちらのお部屋です」

 

 

と促され、金庫のある部屋に連れて行かれます。

 

 

 

そして、作業を開始すると、みなシーンと無言になり、ピーンと張り詰めた空気が流れます。

 

 

鍵が開いた瞬間・・・

 

 

ピーンと張り詰めた空気の中、額に汗をかきながら作業をします。

 

 

 

時には手のひらまで汗をかくこともあります。

 

 

 

カチャンと鍵が開いた瞬間・・・

 

 

 

これまで部屋に流れていた張り詰めた空気が一気に崩れます。

 

 

 

鍵が開いた瞬間私はサッと後ろに避けます。

 

 

 

ドタドタドタドタ・・・

 

 

 

と、たくさんの親族の方々が、我先にと金庫へ群がります。

 

 

 

それを分かっているからサッと避けるのです。

 

 

 

その時、私の存在感は消えてしまいます

 

毎回ではありませんが・・・

 

 

 

多くの場合、ここから先は、ヘビーな状況になります。

 

 

 

ちょっとヘビーなので詳しくは書けません。

 

 

 

「あらっ、通帳が出てきたわ。これはお兄さんが保管なさいよ」

 

 

 

「いやいや、それはお姉さんが」

 

 

 

「おっ、株券が出てきたぞ!!

 

 

紙くずになってるとは思うけれど、これは私が保管しよう」

 

 

 

「現金は入っていないのね・・・」

 

 

 

誰かがふっと気づいてくれます。

 

 

ひとしきり、金庫の中の状況の確認が済んだ頃、誰かがふっと気づいてくれます。

 
 
 
『あ、そういや鍵屋さん・・・
 
 
 
お支払いしてなかったですよね』
 
 
 
と・・・
 
 
 
 
まぁ、慣れて居るから大丈夫なんですがf^_^;
 
 
 
 
 
このように、人の裏側を見る鍵屋の仕事は面白くもあります。
 
 
 
 
中でも面白いなと思うのが、当社への支払いを、金庫の中にある、故人のお金でお支払い頂く時です。
 
 
 
「おいみんな、この金庫の中に少しお金がある。
 
 
 
鍵屋さんへの支払いは、この金庫のお金でいいよな??」
 
 
 
もちろん皆さん即座に同意されます。
 
 
 
(え、いいの??)
 
 
と、一瞬思います。
 
 
以前なんかは、金庫の中にある旧札(聖徳太子の一万円札など)でお支払い頂きました。
 
 
 
が、初めてそれを見た自分は
 
 
 
「え?これ本物のお金ですか??」
 
 
 
と言ってしまいました(^_^;)
 
 
 
『ここにいるじいちゃんばあちゃんの私たち全員が、それはお金だと承認するので大丈夫』
 
 
 
 
と、言われました。
 
 
 
 
そのお金、使うのがもったいなくて、未だに飾ってあります。
 
 
ちょっと話が横道にそれてしまいましたね。
 
 
 
金庫が開いても静かに落ち着いて行動されてる場合も、もちろんありますが。
 
 
 
 

びっくりした話

 

このようなご依頼で、金庫の鍵開けに行っても、多くの場合、金庫の中にはほとんど現金が入っておりません。

 

 

 

ある日のこと、金庫の鍵開けのご依頼を頂き行ってきました。

 

 

 

そこは、2DKの分譲マンションの一室でした。

 

 

 

入ると、クローゼットの中に小さめの家庭用の金庫が一つ、ちょこんと置いてありました。

 

 

 

ご依頼者は、30代の女性が一名でした。

 

 

 

聞くところによると、ここは無くなったお父様がプライベート部屋として使っていた家であり、家族代表で私が取りに来たとのことでした。

 

 

 

故人の金庫の鍵開けで、女性一名だけしかいないなんてケースは初めてだったので、驚きました。

 

 

色々確認した結果、そこの家の方で間違いないなかったので、鍵開けを開始しました。

 

 

 

鍵開けを始めると、遺族がみんなで鍵開けの作業をじっと見張っていると言った感じが普通なのですが、こちらのお客様は金庫の前から離れ、リビングでくつろいでおられました。

 

 

 

ピーンと張り詰めたような雰囲気もなく、落ち着いた空間での作業となりました。

 

 

 

カチャンと鍵が開いた時、お客様はどこかに行っておられました。

 

 

 

しばらくすると、お戻りになられたので、

 

 

 

「すいません、鍵が開きましたよー」

 

 

 

とお伝えすると、

 

 

『ありがとうございます。お金入ってました?』

 

 

 

と聞かれたので、

 

 

 

「いえ、金庫の扉を我々が開けるわけにはいきませんので。

 

 

開けてご確認いただけますか?」

 

 

 

とお伝えし、扉を開けて頂きました。

 

 

 

『あらっ、入ってるわね』

 

 

 

と冷静におっしゃられました。

 

 

 

 

(あ、今回は少し現金が入っていたパターンか)

 

 

 

と思いました。

 

 

 

『ちょっとお金運ぶの手伝ってくださらない?』

 

 

 

 

と言われたので、金庫を見ると、万札の束が出るわ出るわ!!

 

 

 

3000万円近くありました。

 

 

 

びっくり仰天でした。

 

 

 

『ごめんなさいね、急に来てもらって、その上色々と手伝って頂いて』

 

 

 

と、正規の金額よりも多めにお支払い頂きました。

 

 

 

「こんなにたくさん頂くわけにはいきません」

 

 

 

と、お断りしたのですが、

 

 

『いいの、いいの』

 

 

の一点張り。

 

 

 

「でもこんなに頂いては困ります」

 

 

 

とお伝えすると

 

 

 

『それじゃあ、この荷物を運ぶの手伝ってくださらない?』

 

 

 

との事で、色々とお手伝いをさせて頂きました。

 

 

 

実はこちらのお客様、金庫の鍵開けの作業中も、お母様やご兄弟様と時折電話をされてまして、そのご指示で持って帰る荷物をまとめてたのです。

 

 

 

『まったく、私一人でこれだけのものを持って帰らなきゃならないんだから』

 

 

 

と、理由を教えて頂きましたが、あまりにもヘビーな内容ですので、ここでは控えさせて頂きます。

 

 

 

遺言書の有効性について

 

 

ところで、遺言書の有効性についてお考えになられた事はありませんか。

 

 

 

鍵屋としてこのような現場に多く立ち会うと、遺言書って本当大切だな、と思います。

 

 

 

概して、遺言書が残っているのであろうと思われる現場に行くと、皆様静かに落ち着いてご対応されてる事がほとんどですが、残っていない現場に行くと、ちょっとしたドラマのような光景に出会います。

 

 

 

遺言書の作成のお手伝いをしている司法書士の方もおられるようですし、亡くなったあと、昼ドラみたいな事が起こらないように、遺言書の作成についてお考えになってみてはいかがでしょうか??

 

 

 

それでは今回はここまでです。

 

 

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

 

 

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