※初めに注意点のご案内
ここでご紹介する、オーナー様が被害に遭われた管理会社や、入居者であるその関連会社などは、カギの救助隊福岡の取引業者ではありません。
当店が取引させて頂いている管理会社様や不動産業者様を始め、様々な顧客の皆さまは全て、誠実な経営をされてる業者様ばかりです。
(カギの救助隊福岡では、本当の意味で良い仕事をするため、そう言った誠実な経営をされてる業者様以外の仕事はお受けしておりません)
また、ここでご紹介するオーナー様は、今回初めてお電話を下さった方です。
初めにこの点をご留意の上、お読み下さい。
今回ご紹介するお話は、
「管理会社が鍵を返してくれないので鍵交換をしてほしい」
と、初めてお電話を下さったオーナー様からのご依頼で、鍵開けおよび鍵交換をした時の話です。
聞くと、所有されているマンションの一室の管理を委託している管理会社から、本来入ってくるはずの家賃が、もう何ヶ月も入金されてないとの事でした。
入居していたのは、その管理会社の関連子会社なので、入居者からの入金が滞っていると言う事情でもない様子。
管理会社からは、よくわからない請求が色々来て、これまでは来た分は支払っていたのに、本来入金されるはずの家賃の振込がずっとなく不審に思い、管理会社を変えることに。
新しい管理会社へ引き継ぐ際に、中を確認する必要もあるし、新しい管理会社へ鍵を渡さねばならないのに、前管理会社が鍵を返してくれないので、オーナー様の手元に鍵がないとの事で、まずは鍵開けをしました。
すると開けてびっくり。
玄関の中には、こんな張り紙が…
調べて行くと、どうやら無断で民泊に使われていた事がわかって来ました。
このマンションは、規約で民泊利用が禁止されている事は前管理会社も把握していたはずですが…
お客様が警察に被害届を出しに行ったところ、この管理会社により、同様の被害に遭われている人が何人かいるようだと、担当してくれた警察の方から教えてもらったそうです。
作業完了後、お客様は、「これから裁判にて争うつもりだ」とおっしゃられました。
今回は色々と長編になりそうですので、先に概要を書きました。
さてここからはいよいよ本文です。
前述した通り、作業に至るまでの経緯も複雑であったため、長いです…
酷暑と言われている2018年の夏のある日、炎天下の中、弁護士さんからのご依頼で、建物の鍵開けと鍵交換を汗だくになりながら行なっていたところ、店の転送電話が携帯にかかって来ました。
(弁護士さんからのご依頼で鍵開け鍵交換をしたこの話は、また機会があれば書きます)
「マンションのレバーハンドルごと全部取り替えて欲しい」
と、60代くらいの男性の方からのお電話でした。
色々なお客様から
「鍵交換をして欲しい」
と言うご依頼のお電話はよく頂きますが、
「レバーハンドルごと全部取り替えて欲しい」
と言う内容のお電話は滅多に掛かって来ないので、この時点で
(何かただ事ではないな)
とピンと来ました。
そこで、弁護士さんと一緒に作業をしていた最中だった事もあり、一旦電話を切り、後ほどゆっくりと時間を取ってかけ直す事にしました。
余談ではありますが、話の流れもありますので、マンションのレバーハンドルの交換について少しご説明します。
マンションのドアが、共用部分に当たることは良く知られている事ですが、レバーハンドルもそれに含まれる事はあまり知られていません。
時々、レバーハンドルのデザインが気に入らないので取り替えて欲しいと仰られる方がおられるのですが、前述の通り、共用部分に当たるので、デザインが変えれない事がほとんどです。
ほとんどですと言ったのは、ごく稀にですが管理組合からOKが出るマンションもあります。
では、デザインが今と全く同じならどうかと言うと、OKが出る場合もあれば、ダメな場合もあります。
サビが出ているけど、取り替えがダメなので、せめてサビだけでも磨いて落としたい思っても、中には管理組合の方針で、磨くことすらも許されていないマンションもあります。
そのため、マンションのレバーハンドルの取り替えをお考えの方は、まずはそのマンションの管理組合へ問い合わせをされてください。
上で書いた通り、マンションのレバーハンドルの交換については、マンションの管理組合の承認が必要になります。
「レバーハンドルごと取り替えて欲しい」
と言うお電話を頂いた時は、毎回必ず承認が必要な事をご説明するのですが…
すんなりと理解して下さり、
「そうだったんですね。それではまず管理組合に確認しますね」
と言って、承認を取った上で再度交換のご依頼を下さる方もおられますが、
中には、
「いや、関係ないやろ。俺が買った家なんだから、つべこべ言わず取り替えに来い」
と言われる方もおられます。
そう言われても、もし取り替えがダメなマンションだったら、あとで問題になり困るのはその方なので、
「まずは承認を取る事をお勧めします」
と、重ねてお伝えするのですが、そう言った方の場合、文句を言われる事がほとんどです。
もちろん、そんな方の家に行っても、良い仕事が出来ないのがわかってるので、丁寧にお断りして電話を切ります。
(過去、創業時でまだ経験がない頃、説明したにも関わらず、お客様から
「大丈夫。管理組合には文句を言わせないので、取替えに来い」
と言われて行った事がありますが、作業後やはり管理組合と問題になったらしく、結局それに巻き込まれて大変だったと言う経験があり、承認を取らない方の場合はお断りする事にしています)
が、そう言う方は、断られたことにさらに腹を立て文句言ってきたりするので大変です。
…つい本音が出てしまいました。
さて、今回のお客様はと言うと、
[レバーハンドルを交換したいなぁー]
と言う感じではなく、
(このようなお客様は、すんなりと理解して下さり、協力して下さいます)
[何がなんでもレバーハンドルを取り替えてもらいたい!]
と言う強い感じのお電話だったので、これはただ事ではないと感じたと言うわけです。
お客様に、レバーハンドルの取り替えとなると、まずは管理組合からの承認が必要になりますとお伝えしたところ、お客様から
「実は、管理会社が鍵を返してくれないんですよ」
と言う答えが返って来ました。
その一言で自分は全てを理解しました。
この方は、マンション経営をしているオーナー様であり、所有しているお部屋の管理を委託している管理組合を変えたか、
もしくはその管理会社が無くなってしまったなどの事情を抱えてお電話を下さったんだろうなと言う事がすぐに想像が出来ました。
同じような案件を、過去に何十件もやっているので、一言で全てを理解出来るのです。
そこで、
「それであれば、レバーハンドルごとの取り替えは必要ありません。
鍵交換(シリンダー部分だけの取り替え)をすれば大丈夫ですよ」
とお伝えしました。
すると、
「あぁ、そうだったんですね。
これまでは全てその管理会社に任せっきりで、自分で依頼をした事がなかったもので、わかりませんでした」
とおっしゃられたので、
「先程、管理会社が鍵を返してくれないとおっしゃられましたが、鍵交換をするためにはドアが開いている必要がありますが、ドアは開けれる状態でしょうか?
それとも、ドアが閉まっている状態で中にも入る事が出来ない状態でしょうか?」
とお尋ねしたところ、
「実はドアも開けれず、またオートロック付きのマンションなのですが、そのオートロックの中にすら入れない状態なので困り果てているのです…」
との事でした。
オートロックの中にすら入れないので困り果てているとの事でしたので、物件名をお尋ねしました。
そのマンションは、福岡市博多区内にあるワンルームタイプのマンションであり、顧客の個人オーナー様が、一室所有されてる記憶があったので、在庫リストを調べると、そのマンション用のシリンダーの在庫を持っている事がわかりましたので、
「そのマンションなら在庫持ってますので、オートロックを開けることも出来ますし、オートロック対応のシリンダーで鍵交換が出来ます。
つまり交換後の新しい鍵で、お部屋もオートロックもどちらも一本で開けれますよ」
とお伝えしたところ、お客様は大変喜んで下さいました。
通常オートロック対応のシリンダー(一本の鍵でお部屋もオートロックも開けれるタイプ)は、メーカーでの受注生産となりますので、注文後約一ヶ月ほど納期が掛かります。
そのため、今回のように緊急で鍵交換となると、交換後は、オートロックと部屋が別々の鍵となり、二本持ち歩かなければなりません。
また今回は、お客様がオートロック内にすら入れないので、在庫を持っていない鍵の業者に鍵開けを依頼した場合、別途お客様の方で、マンション全体を管理している管理会社を探して事情を話し、オートロックを開けに来てもらったりなどしなければなりません。
そのため、お客様は上記のような煩わしいことをしないといけないと覚悟をしていたところ、うちがこの物件専用のシリンダーを持っている事がわかり、煩わしいことをしなくて良くなったため、喜んで下さったと言うわけです。
さて、そのオートロック対応のシリンダーの在庫についてですが、カギの救助隊福岡では、顧客の方々から、急に鍵交換を言われても対応出来るように、顧客の管理会社様や不動産業者様、それにマンションオーナー様が管理、もしくは所有している物件については、在庫を揃えています。
実は今年に入って、既存の管理会社様や不動産業者様が業績を伸ばしておられる関係で、管理する物件の数が増えた事…
さらに、新規で管理会社様や、個人のオーナー様が顧客となって下さり、顧客の数そのものが増えた関係で、在庫しておきたい物件が増えました。
そこで今年に入って私は、自分の個人の貯金を切り崩して、在庫を一気に増やしました。
2018年夏の今日現在では、その数は100物件を超えました。
100物件と言っても、一物件につき在庫は一個だけと言うわけではなく、一個のところもあれば、2〜3個のところもあったり…
また物件によっては在庫数が20個を超えるところもあります。
そのため、在庫で抱える金額がとても大きくなります。
さらに、100物件の全てがマンションではなく、学生寮や社員寮、介護付き有料老人ホームや病院、工場などもあるので、一年で何個も出るものもあれば、何年かに一個しか出ない物件もあります。
(学生寮や、学生向けのワンルームマンションなどは、入学や卒業の関係で、一年で必ず何個も出ますが、病院や工場などは、壊れた時にしか取替えないので、ほとんど出ませんね)
そのため、在庫を抱えるリスクはあるのですが、顧客の方々のお役にいつでも立てるよう、貯金を切り崩して、大量のシリンダーを仕入れ、在庫量を増やしました。
一年のうちに何回か、これまで取引した事のない不動産業者などから、
「◯◯と言う物件の、オートロック対応のシリンダーお持ちじゃないですか!?
急に入居が決まってしまったのですが、いつも使ってる鍵屋はおろか、どこに電話しても持っている業者が見当たらなくて」
と、必死になって探し回っている様子で電話が掛かって来ます。
ほとんどの鍵屋はリスクの関係でしょうか、在庫を持っていないので、急に入居が決まった時に困るようです。
カギの救助隊福岡と言うこのお店は、いつも顧客の皆様に助けて頂いております。
そのおかげで、ここまで成長する事が出来ました。
そんないつもお世話になっている顧客の皆さまには、決してこのような大変な思いをさせたくないと言う思いで、在庫を一気に増やしました。
その結果、意図してませんでしたが、今回お電話を頂いたオーナー様のお役に立つことが出来ましたので、自分の方針は間違ってなかったなと心から思いました。
レバーハンドルやオートロック対応のシリンダーの前置きの文章は、省くとスッキリした内容となるのですが、どれも大切な構成要素なため、省いてしまうとしっかりと内容が伝わらない恐れがありましたので、あえて書きました。
このような長いやり取りがあった後、ようやく鍵開けを受けても大丈夫だと言う判断に至ったため、現地へ向かいました。
もちろん現地でオーナー様とお会いした後にも、実際に鍵開けの作業に取り掛かる前に、書類の確認などを念入りに行いました。
確認物は、個々のケースにより異なる事もありますし、自分の物件でもないのに開けて欲しいと言って来る、悪意のある人間も中にはいるので、防犯上の理由でここで書く事は控えます。
さてそんなこんなで、開けても問題なさそうだと判断したので、オーナー様と待ち合わせ時間を決めて、現地でお会いしました。
オーナー様は、このマンションの一室を購入してから今日まで、前管理会社に任せっきりだった為、実際に現地に来るのは初めてだったそうです。
同じ福岡市内にお住まいではあるものの、区が違うため、土地勘がなく迷われたとの事でした。
そして、現地でお客様から、今回鍵開けと鍵交換をご依頼下さった理由についてお話し下さいました。
全てを書くと長くなるので要点を書きます。
1・前管理会社からちょこちょこ不明瞭な金額を請求されてたが、これまでは支払っていた。
2・管理会社から本来なら毎月入金されるはずの家賃が入金されない時がある。
何度か電話で強く言うと入金があるが、またしばらくすると振り込まれない時がある
3・その家賃に関して、入居しているのは管理会社の関連子会社であるため(事務所として借りている?)、入居者から管理会社への家賃の支払いがなく、その結果そのオーナー様への入金がないと言う事情は考えにくい。
4・管理会社の社員の入れ替わりが激しく、頼んだことが、担当者がやめてしまったりして、行われてない事がほとんどである。
5・管理会社を変えると伝えたところ、そこから入金は完全になくなり、鍵も返してくれない。
と言った事が理由だったそうです。
(余談ですが、上記の理由で、警察へ被害届を出しに行ったところ、警察の方から、何人か、この管理会社から同様の被害に遭われている人がいるようだと教えてもらったそうです)
そして最後に、入居者は今日現在では引っ越して居なくなっていて無人なので、鍵を開けても問題ないとこの事でした。
(入居中の人が住んでいる場合は鍵を開ける事は出来ない)
こうして、現地に着いてから、このオーナー
様の持ってきた確認物は間違いないか、入居者は引っ越して居なくなったので無人であるとの事だったが、本当に無人になっているか。
このオーナー様の話に不審な点が一点もなく、全て整合性が取れているか。
などさらに長々と時間を掛けてチェックした後、ようやく鍵開けを行いました。
(現場で長々と話をするのも、ただ話をしているわけではなく、上記の事をチェックするため、色々聞き出しているのです)
鍵開けの作業は、テレビではよく作業中の場面でモザイクが掛かるような方法にて行い、鍵を開けました。
(お伝え出来ないのが残念…)
そうして鍵を開けた後、さっと後ろに下がり、まず初めにオーナー様に中を確認して頂きました。
鍵が開いた瞬間にさっと後ろに下がり、先に確認してもらう理由は、これまで何度か書いた通り、中に何かがあった時、第一発見者になるか否かで、その後の警察での手続きが大幅に変わるためです。
(最も今回は、中で何かがあるような雰囲気ではありませんでしたが)
こうしてドアを開けてドアの内側を見た瞬間、なんじゃこれとびっくり。
このような張り紙がありました。
そして、ドアを開けて室内の方へ目をやると、部屋のど真ん中に、パイプフレームのシングルベッドが2つ横並びで置いてあり、その2つのベッドには布団と枕がありました。
(病院などにありそうな感じのベッドです)
小さな棚があった他には、家具は何もありませんでしたが、吊り下げ式の電灯や電気スタンドのような照明器具はありました。
ワンルームマンションなので、玄関入ってすぐに廊下とキッチンがあるのですが、そのキッチンのシンクの下の棚には鍋類が少し。
英語で書かれた案内の紙がいくつかある事から、どうやら無断で民泊利用されていたようです。
このマンションは、福岡市内にたくさんあるワンルームマンションシリーズの中の1つなので、そのシリーズは全部民泊利用が禁止されている事は(マンション全体を管理している会社ではなく、オーナーから託された一室だけを管理しているだけの管理会社だとは言え)、管理会社なので分かっているはずですが…
不幸中の幸いだったのは、中がぐちゃぐちゃにされておらず、割とキレイに使用されていたので、後の補修が軽度で済みそうだと言う事。
これでさらに中までぐちゃぐちゃにされていたら、本当に目も当てれないところでした。
全ての作業が終わった後、オーナー様が
「実は自分は公務員でした。
今年定年を迎えて退職したんです」
と教えて下さいました。
役職はここでは書きませんが、かなりの役職に就いて勤めだったとだけ書きます。
「まぁ、定年になって退職しちゃったら、普通の人と同じですけどねー」
とおっしゃられてましたが、これまで毎日かなり多忙でハードな日々をお過ごしになって来られたんだろうなと言うことは、想像に難くありません。
「あの管理会社は、どうせ公務員だから分かってないだろうとバカにしてたんじゃないかな。
それとも、忙しいはずだから、少しくらいならバレないだろうと思っていたのかもしれないね。
あるいは、会社の社長は知らなくて、担当者が勝手に着服していたのかも。
いずれにしても、自分はバカにされてたんじゃないかと思うと許せないね。
それに他の(同様の被害に遭われている)人の為でもあると思うし、自分はこれから裁判所へ行こうと思う。
これまでは忙しくて時間がなかったけど、定年で退職したので、これからは時間はたっぷりあるからね」
とおっしゃられてました。
最後にオーナー様から
「いやー、それにしても、こんなに早く対応してくれると思ってなかったよ。
オートロックの鍵に関しては、どうしようかと思っていたのに、オートロック対応の在庫をお持ちだったので助かりました」
とのお言葉をいただきました。
聞くところによると、同じ福岡市内の別の区にある、ワンルームマンションでも一部屋運用されてるとの事でした。
当店の在庫リストを見ると、そのマンションも、別のお得意先の不動産業者様が何室か管理している関係で、たまたまオートロック対応の鍵のシリンダーの在庫を持っている事がわかりました。
その建物の在庫もあることを知って、オーナー様はさらに喜んで下さいました。
これからは鍵の事は全て、あなたがたカギの救助隊福岡へ任せると言って下さいました。
こうして無事にご依頼を終える事が出来ました。
オーナー様はとても喜んで下さったので良かったなと思います。
そして、また顧客が一人増えて嬉しいです。
ただ、今回のように、(家の鍵を外で落としたので鍵を開けて欲しい)と言う、普通にありがちな内容の鍵開け依頼以外の鍵開けは、実際に作業に着手出来るまでにかなりの時間を取られるので大変です。
こんな案件のご依頼が来ないよう、出来れば、良くない営業をしている管理会社の数が減ってくれれば良いなと思います。
最後に、マンションの管理などでお悩みのオーナー様がおられましたら、当店の取引先の管理会社様や不動産業者様は、本当に良い営業をされておられるところばかりですので、ご紹介致しますので、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
それでは今回はかなりの長編となりましたが、ここら辺で終わります。
最後までお読み下さった方、ありがとうございました!
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