※この記事は、人によっては画像を含めショッキングな内容に感じられるかもしれません。
苦手な方は、お戻りください。
本日、顧客の不動産業者様からのご依頼で、久しぶりに夜逃げ物件へ、鍵開けに行ってまいりました。
カギの救助隊福岡では、一般のお客様からの緊急の鍵開けのご依頼はお受けしておりません。
鍵交換や錠前の新規取付のみとさせていただいております。
なぜ鍵開けをしないかと言えば、鍵開けを受けしてしまうと、前々からご予約を頂いているお客様の予定をずらすことになったり、また入ってきた緊急の鍵開けを受けるため、その時行なっている鍵交換などの仕事を早く終わらせるため、雑な仕事をしてしまう恐れがあるからです。
せっかくご予約をしていただいているお客様の貴重な時間を浪費したり、雑な仕事になったり言うことは、職人としてのプライドが許しません。
そのため、鍵開けは、顧客の不動産業者様に限らせて頂いています。
と言うわけで、当店に入って来る鍵開けは、業者様からのご依頼なので、何かしらの訳ありが多く、その中にはこのように夜逃げ物件もあったりするわけです。
このように、業者様からのご依頼なので、今すぐと言う緊急の鍵開けではなく、連絡がつかなくなったり、家賃が振り込まれなくなった入居者の方に、不動産会社のご担当者様が手紙を出したり、何度か訪問したり、その後色々な手続きを経てからの鍵開けのため、前もって何月何日の何時と言う風に、予約が入ります。
今回もまた、前もって予約を頂いていましたので、当然のことながら他のお客様の予定を変更していただいたりなどはありませんでした。
訳ありの鍵開けばかりなので、件数はごく少ないため、久しぶりに鍵開けに来ました。
こうして、予約の日時となったので、お約束通り、指定されたとあるマンションに鍵開けに来ました。
こう言った案件の場合、管理人さんも、そのお部屋の人をずいぶん長いこと見ていないことを把握されていることがほとんどです。
管理人常駐のマンションの場合、管理人さんは色々なことをよく見ておられ、不審者が来たなどや、いつも何時ごろ出かけるお部屋の方が、何日も部屋から出ていないなど、逐一覚えておられたりするので、すごいなといつも思います。
今回お伺いしたマンションでもやはり、何日も今回鍵開けを行うお部屋の住人が帰って来ていないことを把握されておられました。
今回とは違いますが、別の夜逃げ物件での鍵開けの際管理人さんが、その家の住人が、時々真夜中にこそっとマンションに来て、少しずつ荷物を運び出していることまで把握されていたことがあり、真夜中人目を忍んで来ている人間の事なのに、良く気付くなぁと驚いたことがあります。
そう考えると、マンションの管理人さんはすごい。
少し話がそれてしまいましたが、そんなわけで、これから鍵開けを行うのですが、その前にお部屋の前で最終確認が行われます。
その後にようやく鍵開けです。
今回は、対象となるお部屋からほんの少し異臭がしていました。
担当者の方が、
「臭いけど、大丈夫でしょうか・・・」
と不安な顔でおっしゃられたので、
「大丈夫ですよ!もし中で人が亡くなっているなら、臭いはこんなもので済みませんから」
と答えました。
実際に、その時は独特な臭いが強烈にするんです。
余談ですが、いつも良くしてくださる警察官の方から以前聞いた話によると、時期がずいぶん経っていて、ミイラ化のような状態になって発見されるときは、臭いはあまりしないそうです。
こうして最終確認が終わり、鍵を開けたところ、まさに汚部屋でした。
以前別のページでお伝えしたことがあるかもしれませんが、基本的に自分たちは、鍵開けをした後は、一旦ドアから離れます。
中の確認は、ご依頼者様や、警察官立ち合いの案件だと、警察官の方がされるためです。
色々な理由があるのですが、その一つには、室内に何かあった時は、第一発見者になるか否かで、手続きがずいぶんと変わってしまうからと言うものがあります。
そういった事もあり、一緒に中を確認してほしいなどとおっしゃられた場合などには、その後で入室します。
今回は、中で探さねばならないものがあり、この状態のお部屋では、探すのが困難なため、一緒に入室しました。
それにしても、一人暮らしの夜逃げ物件や、いわゆるセルフネグレストと呼ばれる状態のご高齢者の一人暮らしのお家ではこのような光景はよく目にしますが、子供さんがおられたであろう家で、これだけゴミだらけなのは初めて見ました。
室内には洋服や靴などは残っていないので、おそらく持って行ったのでしょう。
(時々それすらも残っていることがある)
ただ、上の写真の照明器具ですが、照明器具そのものは残されているのに、中の蛍光灯は抜かれています。
蛍光灯だけ持って行ったのでしょうか。
謎です。
またまた余談ではありますが、以前同じような鍵開けの案件で、事件性がないのは明らかで、中に人もいないことが明らかな物件で、鍵開け後、先に僕が中に入って中を確認すると言う状況の事がありました。
その際、確かに中には残置物もほとんどありませんでした。
一応全室確認する必要があったので、ほとんど何も置かれていないそのお家の中を確認中、とある部屋を開けたら、遺影がドーンとこっち向きに置かれていて、故人の写真と目が合ってびっくりしたことがあります。
雲が無数に浮かんだ青空の絵の中に、おばあちゃんの顔がありました。
よく見ると、その部屋には仏壇と、その人のものであろう骨壺が置かれたままでした。
いやあれには、文字通りかなりビビりました・・・
それにしても、ほとんどの物を持って行ってるのに、仏壇と遺影と骨壺を置いていくとは。
その現場は、何とも言えない気持ちになりました。
少しまとまりの悪い文章となりましたが、今回のコラムはこの辺りで。
また次回何かあれば書こうと思います。