先日私どもカギの救助隊福岡は、ある一件のお客様のところで、デジタルロックを取り付けました。
その時、取り付ける位置について、新たな発見があり、知覚の世界が広がるような出来事がありました。
これまで私は、補助錠(補助鍵)を取り付ける際には、その家のご家族の身長などを考慮して、一番使いやすい位置に取り付けるのがベストだと思っていました。
具体的には、デジタルロックや指紋錠の場合には、目線より少し下あたり。
鍵式の補助錠の場合には、胸の高さ前後と言った感じです。
(ご家族の皆様で、身長差がかなりある場合には、一番使う方の使いやすい位置を選ぶことがほとんどです)
もちろん、防犯のためもう一つ鍵を増やしたいと言うご要望があって取り付ける補助錠なので、強度が上がる位置も考慮せねばなりません。
その為、使いやすく、かつ防犯のための強度も上がる場所に取り付けをします。
それが一番ベストだと思っていました。
しかし、今回のお客様のご要望を聞いて、必ずしも上記に書いた、デジタルロックや指紋錠は目の高さより少し下くらい。鍵式の場合は胸の高さあたりというのがベストというわけではないと言う事が分かりました。
今回取り付けをさせて頂いた、デジタルロックの施工後の写真がこちらです。
ずいぶんと下の方に取り付けられていることがおわかりになられますでしょうか。
なぜこの位置になったのでしょうか。
主錠として、サムラッチ錠が取り付けいるため、サムラッチ錠と干渉しない位置がそこだったと言う理由も一つはあるのですが、理由はそれ以外の事です。
実はこちらのお宅には、足の不自由なお年寄りの方が住まれています。
そして、このお家に来るヘルパーさんからの意見で、この位置になったのです。
それは、足の不自由な方が、来客があったので鍵を開けようとした時に、もし万が一玄関先で転んでしまっても、倒れたまま手が届く位置に取り付けたらどうかと言う意見でした。
これまで私には、そんな発想がなく、考えたこともありませんでした。
なるほどなと、とても感心させられました。
自分の近くの世界だけで物事を捉えてはいけないと言う言葉がありますが、まさしくその通りですね。
せっかくなので、ここから先は、施工工事中の写真などを載せていこうかと思います。
まずこちらが施工前の写真です。
二十年近く経っているそうですが、歪みや塗装の剥がれなどもなく、しっかりとしています。
高級な木材を使ったドアは、いつまでも美しいですね。
なかなかこんなドアにはお目にかかれないので、ドア好きの私としては嬉しくなります。
そんな立派なドアに、錠前取り付けのため、穴を開けていきます。
ドアが美しいので、緊張します。
普段緊張感がないわけではなく、いつもしっかりと気を張って作業をしていますが、今回はいつもより緊張しました。
そしてこちらが取付工事が終わったあとのし写真です。
デジタルロックV10ですが、いつ見ても青い光がカッコ良いです。
次にこちらがV10の内側の写真。
転んで倒れてしまっても、手が届く位置に解錠のボタンがあります。
V10は、室内側からは、ボタンを押すだけで、鍵の開閉が出来ます。
今回は、思考の拡張が起こるような現場でした。
私は常日頃から、補助錠を取り付ける時には、このお客様にとって鍵の開け閉めが一番しやすい位置はどこだろうかと考えて来ました。
が、まだまだ気付かなかった事がたくさんあるんだなと分かりました。
これからは、さらにもっと、お客様にとって使いやすい鍵や錠前、それに取り付ける位置はどこかと言う事を追求していこうと思います。
ところで今回の施工料金ですが、福岡県内の通常の出張エリアへの出張料と部品代、木扉への取り付け工事費込で総額49000円(税別)でした。
マンションなどの鉄扉への取り付けは、概ね50000円程度となります。
(鉄なのかステンレスなのかや、板厚などによって多少前後する場合があります)
余談ですが、こちらのV10は、オプションでリモコンが使えるようにも出来ます。
玄関先まで行くのが困難な方などには、リモコン付きもおすすめしています。
なお、リモコンは後からでも追加出来ますので、先にリモコンなしで施工して、必要になったら追加すると言う事も可能です。
詳しくはデジタルロックV10のページをご覧下さい。