鍵屋としてツラい仕事-安否確認

鍵屋の仕事といえば、色々なお客様とお会いし、困っているお客様の問題を解決するお手伝いをさせて頂いたりと、楽しい事が多いのですが、中にはツラい仕事もあります。

 

 

 

それが安否確認です。

 

 

 

 

安否確認とは、読んで字の如く、そこにお住まいの方と、連絡が取れないので、確認をすると言うことです。

 

 

 

 

ご依頼主や、ご依頼内容は様々です。

 

 

例えば・・・

 

 

「離れて暮らす年老いた家族と連絡が取れないので、玄関の鍵を開けて欲しい」

 

 

と、娘(息子)さんからのご依頼。

 

 

 

「近所のひとり暮らしのおじいちゃんを、最近急に見なくなったので心配だ」

 

 

と、近所の方からの警察立会いでの鍵開けのご依頼。

 

 

 

「入居者様と、連絡が取れないのです」

 

 

と、不動産会社・マンション管理会社からのご依頼。

 

 

 

「今まで長年、無断欠勤はおろか、遅刻もしたことがない従業員が、出社してこない。

 

 

電気のメーターはぐるぐると回っているので、中にいると思われるが、呼びかけても反応がないので、心配だ」

 

 

と、会社の社長から、アパートの管理会社立会いでの鍵開けのご依頼。

 

 

「身寄りのないお年寄りがここに住んでいるのですが、その方と連絡が取れないと言う通報があったので、中を確認せねばならない」

 

 

 

と、福岡市役所の担当の方からの鍵開けのご依頼。

 

 

 

中には

 

 

 

「息子が家賃を滞納したまま連絡が取れないと、息子が住むアパートの管理会社から連絡が来た。息子は失踪癖があるので心配はしていないが、このまま息子の家賃を負担し続けるわけにはいかないので、解約をして荷物を運び出すために鍵開けをしたい」

 

 

 

と言う、管理会社の許可のもとでの鍵開けと言う、一風変わったご依頼もあります。

 

 

 

 

同じ安否確認でも、夜逃げをしていて中がもぬけの殻と言うのであれば、まだ良いのですが、

(当事者としては笑えない話でしょうが・・・)

やはり家を開けると家の中で亡くなっておられたりすると、やはり辛いですね。

 

 

 

亡くなられてから数日で連絡が取れないのが発覚して安否確認となった場合はまだ良いのですが、

亡くなられてから数十日・数ヶ月経ってからの安否確認の仕事は、遺体の腐乱が進んでいるのか現場周辺には強烈な独特な臭いが立ち込めていて、毎回大変です。

 

 

 

 

それでもまだ、病気や老衰でお亡くなりになられている場合は、言い回しは変ですが、まだご家族の方も納得がいくというか、あきらめがつくのでしょうが、中にはそうでない現場もありまして・・・

 

 

 

その時のご家族の表情を見るととても辛いです。

 

 

 

命は一つしかありません。

 

 

 

残されたご家族を悲しませてはなりません。

 

 

 

 

このようにして、老人の孤独死や、昨今の不景気による雇用の冷え込みと言う社会問題を、身をもって感じることがあります。

 

 

 

 

もちろん、中には病気で倒れている方を、無事に救出できて、良かったなという現場もあり、安否確認のご依頼の全部がツライ仕事であるとは、一概には言えませんが。

 

 

 

ちょっと暗い話となってしまいましたが、今回は安否確認のお仕事のご紹介でした。