ガラス入りドアのガラス破壊による開錠対策

このページでは、ガラス入りドアの、ガラスを破壊し、そこから手を入れてサムターンを操作して開錠すると言う泥棒の手口への対策をご紹介いたします。

ガラス入りのドアとは、上の写真のようなドアです。

店舗や事務所などについている事が多いです。

 

今回ご紹介する方法は、上の写真のように、シリンダー(鍵穴)が横に一個(もしくは二個)ポツンと独立して付いているタイプのドアにしか使えません。

同じガラス入りドアでも、下の写真のように、ドアノブの真ん中に鍵穴がついているタイプには使えません。

ドアノブの真ん中に鍵穴がついたタイプのガラス入りドア
ドアノブの真ん中に鍵穴がついているタイプ。このタイプには使えません。

さて、ここでご紹介する作業は、鍵交換の際に当店がサービスで行っているサービス作業です。

鍵交換のついでにできる作業ですので、サービスにてさせて頂いております。

鍵交換の際のサービス作業の留意点

これからご紹介する方法は、ガラスの一部を切り取られ、あるいは割られ、そこから手を入れられてサムターンを回されて開錠されると言う手口の泥棒を防ぐことが出来る半面、人(もしくはお店の営業形態)によっては、不便さを感じるかもしれません。

 

そのためか、

「サービスで行っていますがいかがですか?」

とお声掛けしても、お断りされる事がほとんどです。

ほとんど断られるにも関わらず、必ずご提案をしているのは、ある一つの経験からです。

 

作業内容の紹介をする前に、先にその経験についてお話させていただきます。

あるところに鍵交換に行った時の経験

上で少し書いたように、サービスで行っているにもかかわらず、この方法は、ほとんどの方に断られます。

創業して以来、ガラス扉の鍵交換に行った際には、声を掛けるようにしていたのですが、割合で言うと、30人いたら29人には断られるくらいの割合でした。

 

ガラスドアが付いている物件と言えば、一般家庭よりは、どちらかと言えば店舗や病院、または事務所などが多く、その関係で鍵交換に行った先のお客様が忙しくされている場合が多く、これからはご提案のために声を掛けるのは控えようかなと思っていました。

 

そんなある時、とある福岡市内の飲食店に鍵交換に行きました。

いつものように、サービスで行っているいるので、サムターンを古い鍵穴に換えませんかと提案をさせて頂いたのですが、お忙しい中でしたので、うまく説明が出来なかったこともあり、そのままで良いですとおっしゃられたので、そのままのサムターンの状態にしていました。

 

しかしその三日後、そのお客様から

「昨夜、ガラスを割られて泥棒に入られた」

とお電話がありました。

 

その時、(あの時、もっと強く提案しておけば良かったな・・・)と強く思いました。

 

その経験をしてからは、提案に熱がこもっているのか、

「面倒さを感じることがあるかもしれないけど、泥棒に入られたら困るもんね」

と、提案の趣旨を理解してくださる方が多くなり、10人中8人は防犯対策をされるようになりました。

鍵交換の際のサービス作業の紹介

さて、長々と書いてしまいましたが、ここからはいよいよ鍵交換の際に行っているサービスの作業についてお伝えいたします。

その内容とはズバリ、室内側のサムターンを、鍵交換をして不要になった、古いシリンダー(鍵穴)に取り替えるというものです。

 

どういう事か写真付きで詳しく説明いたします。

ガラスドアの室外側の写真。今回はこの鍵穴を新しいものに替えます。
ガラスドアの室外側の写真。今回はこの鍵穴を新しいものに替えます。
こちらは室内側。サムターンはガラスを割られるとすぐに開錠されてしまう。
こちらは室内側。サムターンはガラスを割られるとすぐに開錠されてしまう。

上の二枚の写真が、施工前の写真です。

室外側のシリンダー(鍵穴)を新しいものに取り替えます。

新しいシリンダーに取り替えた後の写真。手に持っているのは余った古いシリンダー
新しいシリンダーに取り替えた後の写真。手に持っているのは余った古いシリンダー
美和ロックの本締錠のサムターンとシリンダー
室内側のサムターンと、古いシリンダーに入れ替えた後の写真
同じく室内側の完了後の写真
同じく室内側の完了後の写真

まとめ

順を追って写真にて説明をしましたが、イメージを掴んでいただけましたでしょうか。

 

サムターンは、ガラスを割られてしまうと簡単に操作されてしまうため、せっかく鍵交換をして余ったシリンダーがあるのでしたら、それを利用して鍵穴に換えてしまうことをお勧めします。

そうすることで、万が一ガラスを割られて手を入れられたとしても、鍵がないと操作ができないので、開錠されることはありません。

もちろん、人が入れるくらいまでガラス全体を割られたら、泥棒をされてしまいます。

 

しかし、通常は泥棒は時間がかかること、音がすることを嫌いますので、ガラス全体を割られることはありません。

音を最小限に抑えるため、あくまでサムターンの周りだけを割ったり切ったりする場合がほとんどですので、それをした時点で開錠できなければ、あきらめて他へ行く確率が高いです。

 

ここで一つ確認なのですが、時々サムターンを鍵穴に換えてしまうと、店舗の営業終了後、中で片付けなどをする時に、室内側から鍵をかけれなくなるのでは?とお思いの方もおられますが、サムターンを鍵穴に換えたとしても、内側から鍵をかけることは可能ですのでご安心ください。

室内側に移設した古いシリンダーの鍵穴に、これまで使っていた鍵を差し込めば、問題なく室内側からも開け閉めが出来ます。

室内用になった鍵は、離れたところに置く必要はないので、鍵を紛失する不安があるのであれば、ドアの近くにぶら下げておいても良いと思います。

 

もちろん、これまでのサムターンのように、指で簡単に開閉が出来ず、一回一回鍵を挿さねばならないので面倒ではあります。

そのため、ガラスを割られてサムターンを操作されて泥棒されるリスクと、鍵を挿さねばならない面倒さを天秤にかけて、どちらかを選んで頂けると良いと思いますが、せっかく余って棄ててしまうシリンダーがあるのであれば、有効活用していただくのも一つの手だと思います。

また、営業時間中(もしくは会社にどなたかがいる時間内)に、室内側から鍵をかけることのない業態の方は、必ず取り替えた方が良いと思います。

 

最後に、(室内側のサムターンを鍵穴に換えたいけど、内外で鍵が違うのはちょっとね・・・)とおっしゃられる方は、二個同一キーと言うシリンダーを使えば、内側も外側も同じ鍵で開くようにすることが出来ます。

金額はシリンダーが二個分になってしまいますが、泥棒のリスクを減らすことと、面倒さを抑えたいと言う二つを両立されたい方は、ぜひこの方法をお選び下さい。

シリンダーの金額は、お選びいただく種類で変わってくるので、鍵交換の料金のページをご覧ください。

 

今回は、ガラスドアの鍵交換の際のサービス作業についてのご紹介でした。