先日、顧客のマンション管理会社様から、マンションの共用部入口ドアの鍵がかからなくなり、開きっぱなしになっているとのご連絡を頂き、修理に伺いました。
このページでは、その時の工事について載せていきたいと思います。
行ってみると、このドアには、ドア枠の部分に電気ストライクと言う部品が使われているものでした。
マンションの裏の出入り口のオートロックで、鍵が開きっぱなしになっているので、部外者が誰でも自由に出入りできる状態となってしまっていますので、早急に対策せねばなりません。
ところで電気ストライクについてですが、マンションの共用部の出入り口のオートロックに使われている、いわゆる電気錠には、錠本体が電気で動作するものと、今回のように、ストライクと呼ばれる受け金具の方が、電気で動作するものの二種類があります。
二種類の違いについては今回の修繕とは関係がないので割愛させて頂きますが、電気ストライクが付いているドアで、鍵が開きっぱなし(電気ストライクが開きっぱなし)になっている場合に、原因として真っ先に考えられるのは
・断線して電気が流れなくなっている。
・電気ストライクが壊れている。
・電気ストライクなどを制御している大元の制御盤が壊れている。
などです。
余談なのですが、以前マンションではなく、別の建物で同じように電気ストライクが開きっぱなしになっていた時、調べれど調べれど、電気ストライクや配線に問題がなく、かなり悩んだことがあります。
調べて最終的に分かったのは、その建物の制御盤が置かれた部屋を関係者の方が掃除した際、制御盤の”連続解錠”と書かれたボタンに誤って触れて操作していたため、開きっぱなしになっていたと言うことでした。
基本的にその部屋には人が入らない部屋でしたし、お客様も朝まで動作していたのに急に壊れたとおっしゃられてたので、壊れているものと思い込んでいたため、まさかボタンが押されているとは考えもせず、わかるまでに、ものすごい無駄な時間を費やしてしまいました。
それ以来、真っ先に制御盤のスイッチを誰かが触っていないかを見るようになりました。
今回の鍵が開きっぱなしになっている原因を結論から言うと、ドアがズレている事でした。
管理人常駐のマンションではないので、管理人室内にある制御盤を誰かが触ったとは考えにくく、また電気の配線や電気ストライクにも問題がなかったので、調べていくとドアのズレにたどり着きました。
修繕のためにドアを外します。
それにしてもこのドア、鋼鉄製で、ガラスまで入っているので、重さが約60㎏ありかなり重い。
ドアを外して色々と調べていくと、ピボットヒンジと呼ばれる部分に不具合があることを発見。
ピボットヒンジはドア枠に溶接されているのですが、そのドア枠が錆びて腐食してしまっているようです。
鋼鉄製のドア枠の、この腐食した部分を切り取って溶接しなおしたりすると、費用がかなりかさみますし、何より即日復旧できないので、コストを抑え、なおかつその日のうちにこの出入口を復旧する方法を考えました。
ここからの作業はその時々で違ってきますし、また企業秘密的な部分もありますので全部公開は出来ないのですが・・・
とかなんとか言いながら本当は、調整してドアを付け、また外して調整して・・・
と、何度も何度もこの重いドアを一人で脱着していたり、また、裏口とはいえ、マンションの館内への入口ドアなので、早く復旧しないとご入居者様には不便をかけてしまうし、部外者が入ってくる可能性があり、防犯上よくないので、急ぐ必要があったため、写真を撮る余裕がなかっただけですが。
その場で、このピボットヒンジを支える部材を金属で作り、コンクリートビスで固定したりして、正規の位置にピボットヒンジが来るように調整し、ドアを付けました。
ドアですが、どんなに重くても、力さえあれば外すのは簡単です。
ですが、付ける方は、元あった位置に穴を合わせてつけないといけないため、重いドアを抱えながら正しい位置に微調整しながら入れ込んでいかねばならないので大変です。
外すときの何倍も力を使います。
こういう作業の時は、ああ、普段からモトクロスをしたり、ジムに通ったりしていてよかったなといつも思います。
実は創業した当初はこれより軽い、50㎏ほどのドアでも脱着するのが大変でしたが、いまでは60㎏くらいなら一人で脱着出来るようになりました。
最後話が少し横道に逸れてしまいましたが、共用部ドアの修繕も、多くの場合はその日のうちに完了しておりますので、マンションなどの共用部ドアの修繕などでお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
それでは今回の施工例はこの辺りで。