錠前を選ぶとき、鍵穴の対ピッキング性能・対ドリル破壊性能と共に選んでいただきたいのが、ドアのバール破壊に対する性能です。
もちろん、ドアのバール破壊に対して防犯性能を強化するためには、鍵穴を交換するのではなく、補助錠を取り付けせなばなりません。
今回は、特に事務所や店舗に向けて、バール破壊に対してめっぽう強い、面付本締錠の取り付け施工例をご紹介いたします。
上記の写真は、面付本締錠のMHです。
そもそも面付本締錠とはなんなのか、錠前の基礎知識についてここで軽く触れてみたいと思います。
それではここで、錠前の基礎知識として、彫り込み錠(ケースロック)と面付錠、そして本締錠についてお話をさせて頂きます。
皆様が、鍵と聞いて(正しくは錠前ですが)思い浮かぶものは、多くの場合、このケースロックとも呼ばれる彫り込み錠です。
その名のとおり、ドアの中に彫り込まれています。
マンションや戸建で一般的に採用されているものです。
この写真のものはレバーハンドルですが、ドアノブ式ももちろんございます。
利点としては、ドアのオモテ面に露出しているのは、シリンダー(鍵穴)やサムターン(ツマミ)とレバーハンドル(ドアノブ)だけであり、すっきりとしたデザインが取れると言うことです。
対してこちらは、室内側のドアから錠前本体がドンと露出しております。
ドアの面に対して取り付けられてる錠前なので、このように呼ばれます。
形は違えど、全部面付錠です。
箱のような物が室内側に露出していることから、面付箱錠ともよばれます。
利点としては、かんぬき(デッドボルトとも呼ばれます)が、室内側の枠に完全に入っているので、外から見えません。
見えないだけでなく、バール破壊に対して非常に強いのです。
それでは本締錠とは一体何なのかについてお話をさせて頂きます。
本締錠とはラッチボルトを持たない機構の物の事を言います。
ラッチボルトとは、レバーハンドルやドアノブを回した時に引っ込む突起物で、ドアが閉まった状態を仮に保持するためのものです。
このラッチがなく、デッドボルトしかない機構のものとは、早い話が補助錠によく使われるタイプの錠前と言うことです。
(もちろん店舗のドアなどで、主錠として使われる場合もあります)
さて、ここまでかなり長い道のりでしたが、ここでようやく面付本締錠のご説明が出来ます。
ここまでの説明を見ていただければ、面付本締錠とは一体何なのかはご想像が付いている事だと思います。
そうです、面付本締錠とは、ドアに面で付いていて、かつ本締錠タイプと言うものです。
主錠に面付タイプが使われているドアの場合、元々がバール破壊に対して強いのですが、主錠が彫り込み錠の場合、バール破壊に対する防犯性能を上げるためには、こちらの面付本締錠が最適です。
ただし、写真を見ていただければわかるとおり、室内側に四角い箱がボコッと出てしまいます。
それが気にならなければ、防犯性能が高いものなので、かなりお勧めです。
もちろん肝心の外観は、鍵穴だけしか露出しないので、不格好ではありませんのでご安心下さい。
写真の上の鍵穴が、面付本締錠のものです。
価格に関しましては、同じ面付本締錠でも、表の鍵穴の性能で金額は異なります。
また、ドアの材質や、枠の形状、受け座の形状によって金額は前後します。
標準的なタイプの面付本締錠の場合、工事費込みで26000円前後(税別)で施工が可能です。
標準的とは言っても、カギの救助隊福岡で取り扱っているものは全て、対ピッキング性能も10分以上をクリアしたものであり、バール破壊に対しても、強力なものばかりです。
とりあえず見た目だけツーロックになっているなどと言ったものは扱っておりませんのでご安心下さい。
標準的なものよりも、さらに鍵穴の性能をプラスしたい。
そんな時はお気軽にご相談下さい。
鍵穴をKABA ACEなどのディンプルキーにグレードアップする事も可能です。
装着する鍵穴によっても異なりますが、+4000円前後で、グレードアップ可能です。
さて、こちらも面付本締錠タイプです。
鍵穴のないタイプで、快適なキーレス生活の実現が出来ます。
このデジタルロックV10で、概ね税別60000円(扉と枠の形状で金額が前後します)でお取り付けが可能です。
デジタルロックV10に関しましては、特設ページを設けておりますので、そちらをご覧下さい。