武雄市で鍵の取付

先日、佐賀県武雄市の住宅へ、鍵の取り付けに行って参りました。

当然、私どもカギの救助隊福岡は、福岡市のお店であるため、佐賀県の武雄市は出張エリア外であり、出張するとなると、かなりの出張料が加算となってしまいます。

 

そのためせっかくご連絡頂いたのですが、まずは佐賀県内で鍵の業者さんを探していただく事をお勧めしました。

ところが、佐賀県内の業者さんからは、工事不可と断られてしまったとの事でした。

 

カギの救助隊福岡のLINEの公式の方に玄関の戸の写真を送って頂いたのですが、玄関は両開きの引戸で、僕は鍵屋さんを始めてから17年になりますが、確かにこれまで営業を続けてきた中で、一度も見たことない錠前でした。

武雄市のお家に付いていた両引戸
両引戸に付いている鍵

上の写真が錠の部分のアップの写真です。

 

鍵穴が黒くなっているのは、鍵穴が壊れて取れてしまったためのようです。

一度佐賀県内の鍵屋さんが見に来て壊れている部分を外したものの、壊れているため組み立てきれないとの事で、外したまま帰ってしまったので、黒く見えているようでした。

 

鍵屋さんでダメだったので、お客様は隣町のサッシ屋さんまで行ったとの事ですが、サッシ屋さんは引戸を一目見た瞬間に、うちでは対応できないと言ったとの事でした。

 

写真を頂きカタログを見たのですが、廃番になっているようで、同じものは探してもありませんでした。

 

似たようなものがありそうに感じるのですが、今現在取り寄せが出来るものは、外観上は似てはいるものの、サイズが全然違いました。

そのため、そのままでは取り付けが出来ないと言うことが分かりました。

佐賀県内の業者さんが鍵の取付できるように提案

こちらのお家の両側引戸に付いている錠前が廃番であることは先ほどお伝えしました。

今現在取り寄せ見た目が似たものを取り付けることは、かなりの加工の技術と費用を要しますが、何とか出来そうです。

 

しかし、佐賀県内の鍵業者さん達から断られたと言うことは、佐賀県内には見た目が似ていてサイズが違うものを取り付ける技術がある業者さんがほとんどいないと言う事かもしれません。

もちろん、たまたまお客様がこれまで問い合わせをした業者の全てが、これまたたまたま技術のない業者さんばかりだった可能性はありますが。

 

僕なら何とか取付できそうとは言え、カギの救助隊福岡から、武雄市まで出張すると、出張料がかなり加算されるため、これだったらコストを抑えつつ、佐賀県内の鍵業者さんでも取り付けることができるのではないかとと言う錠前を選定し、

「これを付けてくれる業者さんを佐賀県内で探して下さい」

と提案いたしました。

 

それは、面付鎌錠と言うものです。

面付鎌錠の写真
面付鎌錠(写真は襖に取り付けた例)

これでもかなりの加工は要るとは思いますが、(サイズが現在のものとは異なるため)似たタイプのものを取り付けるよりは、加工がかなり少なくて済むため、またそれがために取り付けが出来る業者も見つけやすく、加工費用も低く抑えれるのではないかと思い、これだったら佐賀県内の鍵屋さんの中で、取り付けられる業者がいるかもしれないので、探してみてくださいと、面付鎌錠のことをお客様に伝えました。

 

もちろん、自分はここまで色々と調べましたが、佐賀県内の鍵屋さんが取り付けをするのであれば、僕にとっては一円の収入にもなりません。

しかし、福岡から武雄市まで行くとそれなりに出張料がかかるので、それならばと思い、面付鎌錠の写真や、当店、カギの救助隊福岡のホームページに面付鎌錠の施工例が載っているページもお知らせしました。

 

さすがにここまですれば、佐賀県内の鍵屋さんの中で、取り付けが出来る業者がいるはずだと思っていました。

 

余談ですが、玄関に面付鎌錠を取り付けた際の施工例が載ったページは以下のページです。

引違戸錠取付不可の引戸に面付鎌錠を取り付けた際の施工例ページ

(リンクから施工例ページに飛びます)お時間おありでしたらご覧ください。

武雄市に鍵取付に

そんなわけで、佐賀県内の鍵屋さんを色々と探して頂いたのですが、取り付けが出来る業者さんが見つからなかったようで、出張料は掛かっても大丈夫なので、鍵の取付をお願いしたいとご依頼を頂きました。

 

こうして武雄市まで行って参りました。

 

こちらの引戸は、戸の先に隙間風防止の煙返し的な出っ張りがあり、また戸の厚みも薄めの戸でした。

結論から先に申し上げますと、色々と錠前はあるものの、これだったら佐賀県内の鍵屋さんでも取付できるのではないかと提案させて頂いた面付鎌錠を取付しました。

 

似たようなタイプのものを取り付けるには、戸への加工がかなり必要で、出張料と加工費を合わせるとかなり高額になってしまいました。

戸の中に埋め込むタイプの引戸錠があるので、それが使えれば少し費用は抑えれるのですが、戸の厚みが薄いので取り付けが出来ませんでした。

正確に言えば、薄い戸でも取り付けが出来るものもあるのですが、防犯性能が低すぎるので、室内の間仕切錠として使うのは最適ですが、玄関に使うには不適格なので、除外しました。

 

そのような理由で、見た目は少しごつくなりますが、コストが一番抑えられるタイプを取り付けようと言うことで、面付鎌錠を取付いたしました。

 

細かく書くと大変な文字数になるのである程度は割愛させて頂きますが、面付鎌錠の取付でも、見た目を気にしなければ割と簡単なのですが、せっかく自分が来たのだからと、見た目をなるべく崩さないようにしようと思い、他社では出来ない取付方法で取付しました。

 

これが当初思っていた以上に大変な工事となりまして、取付工事に2時間、それに福岡から武雄の往復時間を考えて、半日もかからないだろうから、半日時間が空いた時に訪問しようと思っていたのですが、半日以上かかりました。

 

とは言え、無事に取り付けが出来ました。

 

詳しい工事内容をお伝えするためには、戸の状態などを、イラストで描いてお伝えする必要があり、かなり時間がかかるので、ここではざっと取付工事の風景だけ載せていきます。

 

いつかイラストなども用意して、施工例ページのほうに詳しい内容を載せていきます。

鍵穴が取れて穴が開いたままの把手(とって)

上の写真は、他の業者さんにより、鍵穴部分を外されて穴が開いたままの把手(とって)です。

 

このまま穴が開いたままではいけないので、まずは工事前にパテで穴を塞ぎます。

パテで穴をふさいだ把手
パテにて穴をふさいだ把手

パテは金属のように硬くなるパテを使用しました。

パテ埋め後の把手を戸に取り付けたところ

把手が完成したら、今度は面付鎌錠取付用の穴を、戸に開けていきます。

ネジ部分には補強を入れています。

面付鎌錠用に穴を開けてネジ部に補強を入れたところ

戸に穴を開けたら今度は受け金具です。

受け金具は、面付鎌錠の鎌が入る(鎌が引っかかる)部分で、ここに鎌が入ることで引っかかって施錠されます。

面付鎌錠の受け金具
面付鎌錠の鎌が入る受け金具

受け金具はこのままではサイズ的に使えないため、戸に合わせて分厚いステンレス板から、延長金具を作製しました。

受け金具と作製した延長用の金具
受け金具と作製した延長用の金具
延長用の金具を取り付けたところ
延長用の金具を取り付けたところ
受け金具の写真を相手側の戸に付けたところ
受け金具を戸に付けたところ

この部分のネジは二度と外すことはないので、固着させました。

さらに、受け金具と延長用の金具も金属用の高強度の接着剤にて留めております。

 

そんなわけで、取付工事完了後が以下の写真です。

面付鎌錠取り付け後(解錠状態)
面付鎌錠の取り付け後(解錠状態)
面付鎌錠取り付け後(施錠状態)
こちらは施錠した状態。鎌が受け金具に引っかかっている。
取り付け後の外観写真
こちらは取り付け後の外観写真

このようにして、何とか無事に武雄市内にて、両側引戸に鍵を取り付け出来ました。

 

この工事では出張料工事費込みで、三万円台後半で収まりました。

 

(工事費は、加工の量でずいぶん変動いたします。

出張料は距離と、時期により異なります。また完全な繫忙期には、遠方の工事がお受け出来ない場合もございます)

 

どこの業者にも断られてしまった場合も、カギの救助隊福岡では対応できる場合がありますので、何かありましたら、一度ご相談ください。

ただ、大変恐縮ではございますが、ご相談に関しては、福岡県以外では、佐賀県・熊本県・大分県・長崎県・山口県のお客様に限らせて頂きます。

 

中部地方や東北地方の方からなぜかご依頼の連絡が来ることが多いですが、訪問出来ないエリアのお客様からのご相談の場合、お役に立てないことがほとんどですので、何卒ご了承のほどよろしくお願いいたします。

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